内容紹介

ヤマト運輸を擁するヤマトホールディングス、佐川急便を擁するSGホールディングス、
さらにJR貨物など、あらゆる物流企業や、大手メーカーの物流担当者が今、こぞって注目する
「フィジカルインターネット」とは何か。
フィジカルインターネットの提唱者である、3人の研究者の著書『フィジカルインターネット』の
日本語版、遂に刊行。

早く、正確に、もっと便利に!
物流に対するニーズが高まり続ける中、物流会社は独自の運送網を築き、
メーカーも独自の物流体制を築いてきた。だがその結果、現場では壮大な無駄が生まれている。

インターネットで情報が届くように、モノも送ることはできないか。
常識破りの発想から生まれたアイデアが、フィジカルインターネットだ。
フランス、カナダ、米国の研究者が提唱するこの方法は、荷物のサイズを揃え、
トラック、倉庫など物流ネットワークをシェアして、物流を劇的に効率化するというもの。
果たして実現可能なのか。彼らが取り組んだ大規模実験の結果は--。

本書はフィジカルインターネット実現のための研究報告をまとめたもので、
現在、世界で唯一のフィジカルインターネットの解説書、その日本版となる。

【目次】
Part 1   持続可能な物流のための新しいロジスティクスネットワーク
1   なぜロジスティクスの形を変えるのか?
2   フィジカルインターネット
3   新しい物流の姿
4   どんな可能性があるのか?
5   初期段階の定義と検証の詳細

Part 2   フィジカルインターネットの主要な構成要素
6   フィジカルインターネットコンテナ
7   フィジカルインターネットのプロトコル
8   フィジカルインターネットルーティングセンター:ハブ
9   道路/鉄道ハブのデザインの実例
10   結論(パート2)

Part 3   フィジカルインターネット、その性能は?

11 フィジカルインターネットの可能性を探る
12   食品・日用雑貨流通のシナリオ
13   相互に接続したハブサービスネットワークの検討
14   フィジカルインターネット・ネットワークのフローをシミュレートするための
      初期プロトコルの提案
15   フィジカルインターネットの漸進的な開始のための可能性の評価

Part 4   現在のプロジェクトと展望
16   問題の明確化と検証
17   試験の実施、障害の除去
18   ロードマップのスケッチ
19   結論