内容紹介

地震や台風といった自然災害、火災の発生、感染症の流行など、万一の事態を想定して責任者やルールを決め、そのリスクを軽減する対応や対策を講じている企業は多いでしょう。では、情報セキュリティに関してはどうでしょうか。企業規模にかかわらず多くの業務にＩＣＴが深く関わるようになり、企業が持つ情報はもはや価値を生み出す資産です。何らかの不正やミス、機器の不具合などによって、それらが外部へ漏洩したり失われたりするような事態が発生すれば、企業の価値だけでなく信用まで大きく損なう可能性があります。 そこで本書では、冒頭に四つのショートストーリーを掲載しています。いずれもフィクションですが、実際に起こり得る事態を想定したものです。それぞれの経営者のどんな判断が情報セキュリティ上のリスクを高めたのか、どんな判断をすればリスクを軽減することができたのかなど、本書で紹介する内容を簡潔につかめる内容になっています。 後半には、情報セキュリティの現状と課題、具体的な対処方法、情報セキュリティ対策に積極的に取り組む企業の事例などを掲載し、多くの経営者に情報セキュリティを多面的に捉え、その対策が重要な経営課題の一つであることを理解してもらえる構成を心掛けました。 本書が貴社の情報セキュリティへの意識を高めるきっかけになれば幸いです。