内容紹介

放っておいたら会社も個人も滅びてしまう――ビジネス関連の法をテーマに2人の英知が熱血対談。危機管理からコンプライアンスまで、ライブ感覚で会話に参加すれば、安全を守るリーガルマインドが身に付きます。

おすすめポイント

経営関連の法律を専門に扱う弁護士と、インディペンデントコントラクター(独立契約者)として企業の執行役員を務める実務家が、ビジネスにおける法律問題を対談形式で論じあった書。両者の、豊富な知識と実戦経験に基づく奥行きのあるビジネス論、法律論が繰り広げられている。

テーマは、コーポレートガバナンス、株主訴訟、知的財産、独禁法、ディスクロージャー、リスクマネジメント、コンプライアンスなど。法人とは何か、取締役とは何か、経営者はだれに責任を負うのか、特許とは、公取とは…といったビジネスの根幹を法律に照らし合わせながら解き明かすほか、法人とは無責任のシステムであること、日本の株主総会も財閥解体令までは万能だったこと、あるいは、特許と個人の権利、独禁法と談合、業界自主規制との兼ね合いなど、次々と興味深い話題を扱っていく。リスクを「台風一過」のように一過性のものとしてとらえる日本企業の意識や、コンプライアンスの「法律遵守」を超えた真の意味を掘り下げるなど、リスク管理に役立つ知見を得ることもできる。

雪印乳業の集団食中毒事件、東京スタイルの株主対決、青色発光ダイオード(LED)の特許帰属問題、遺伝子スパイ事件、みずほシステム障害といった具体的な事例を多数、読み解いているところは目が離せず、法律問題の重みを肌で感じとれる。条文を読むだけでは得られない、ビジネスと法律の生きた知識を教えてくれる。(棚上 勉)