内容紹介

ライバルの出る幕をなくせ! イノベーションで、既存カテゴリーの魅力をなくす新カテゴリーを創出し、それを代表するブランドになる。競争の激しい市場で、競争をせずに事業を成長させる唯一無二の新戦略論。

おすすめポイント

ライバルの出る幕をなくせ!

イノベーションで、既存カテゴリーの魅力をなくす新カテゴリーを創出し、それを代表するブランドになる。
競争の激しい市場で、競争をせずに事業を成長させる唯一無二の新戦略論。

本書の目標は、ライバルのレレバンスが低くなるか、まったくレレバンスを失ってしまうようなカテゴリーあるいはサブカテゴリーを形成し、そのカテゴリーに対して消費者がもつイメージを管理し、それを守るための障壁を構築することによって、ブランド・レレバンスの戦いに勝つ方法を示すことである。
──著者「まえがき」より


本書は、デービッド・A・アーカー(David A. Aaker)著“Brand Relevance Making Competitors irrelevant” (Jossey-Bass, 2011) の翻訳書である。
原書のタイトルでもある「ブランド・レレバンス」という概念は、著者の前著、Brand Portfolio Strategy (FREE PRESS, 2004)(邦訳『ブランド・ポートフォリオ戦略』(阿久津聡訳 ダイヤモンド社、二〇〇五年)で一章を割いて紹介されているから、すでに七~八年の時を経て洗練された概念である。レレバンスという語は英語圏では日常生活でもよく使われ、消費者行動研究の分野では基本用語となっているのだが、日本人にはあまり馴染みのない英単語である。そのため、『ブランド・ポートフォリオ戦略』では「関連性」と訳した。
しかし本書では、「ブランド・レレバンス」というユニークな概念が豊富な事例をもって体系的かつ十分に説明されていると判断し、今回は敢えて「レレバンス」とカタカナ表記に変更した。
(中略)
親日家で知られるアーカー教授の著作の中でも、日本のビール業界の事例紹介から始まる本書には日本企業の事例がとりわけ多い。グローバル市場におけるかつての活力を急速に失いつつある昨今の日本企業を憂慮する彼は、日本の読者に一刻も早く本書を読んでもらうことを希望していた。日本企業の国際競争力再生のために、そして、読者一人ひとりが直面する戦略課題を解決するために、本書を活用していただければ監訳者としてこの上ない幸せである。
──「監訳者から本書の刊行に寄せて」より