内容紹介
通貨の歴史を変える大発明か、ただの「まがいもの」か。ビットコインをめぐる狂騒を追った、NYタイムズ記者による渾身のルポ。おすすめポイント
世界の歴史を変える一大発明か。脆弱で信用ならない「まがいもの」か。
ビットコイン揺籃期の狂騒を、NYタイムズ記者が鮮やかに描く!
「来たるべき世界について知りたいのなら、欠かせない1冊だ」
──『スティーブ・ジョブズ』著者、ウォルター・アイザックソン
「サトシ・ナカモトをはじめとする『ビットコインの神』たちが織りなす壮大な物語は、非常に読み応えがある」
──「フィナンシャル・タイムズ」書評
「『事実は小説より奇なり』を実感した」
──元米財務長官 ローレンス・サマーズ
各紙誌で絶賛の嵐!
FT&マッキンゼーによる2015年「ビジネス・ブック・オブ・ザ・イヤー」年間ビジネス書大賞 最終候補作
メールの差出人は「サトシ・ナカモト」という見慣れない名前で、内容はビットコインという、そそられる名前の「デジタル通貨」に関するものだった──
わずか数年で数千億円規模の産業へと急成長を遂げたビットコインだが、その始まりは、10ページに満たない地味な学術論文だった。
国境を越える仮想通貨で、政府やウォール街に戦いを挑もうとした理想主義者たち。
キャリアを捨てて一攫千金を狙う金融エリート。
違法薬物取引市場「シルクロード」の決済に利用し、ネット最大の闇サイトに育て上げた青年。
一夜にして数百億円を「蒸発」させたマウントゴックス関係者。
「デジタル世界の金」としてのポテンシャルに目を付けたシリコンバレーの起業家・投資家たち。
本書は、ニューヨークタイムズ記者である著者が、2009年から2014年にかけて世界中のビットコイン関係者に直接取材し、その実相について掘り下げたルポルタージュ。
さまざまな異端児たちが主役を演じた初期から、フィンテックの中核をなす技術として産業化されていくまでの様子を克明に記している。
ビットコインのしくみ、ブロックチェーンの進化についても時系列に沿って丹念に解説しており、今後の応用について考えたい専門家やネットビジネス関係者にとっても、必読の1冊だ。