内容紹介

英EU離脱、尖閣、ヘリマネ、トランプ人気―。想定外の事態が次々と起こる世界を、日経編集委員が読み解く。『世界経済大乱』第2弾。

おすすめポイント

人生には3つの坂がある。上り坂、下り坂、そして「まさか」だ。小泉元首相はこう喝破しました。
今、日本と世界を襲っているのはその「まさか」の連続です。

まれにしか起こらないが、いざ発生すると甚大な損害をもたらすリスクを、経済の世界では
「テール・リスク」と呼びます。テールとは統計分布のしっぽの部分のこと。異常気象が頻発するように、相次いでいる「まさか」は、このテール・リスクにほかなりません。

国境を越えてヒト、モノ、カネが自由に行き来する、グローバリゼーションは、いま大きな曲がり角に差しかかっています。経済成長は鈍化し、貿易は足踏みを続けています。経済成長を促すはずの生産性の伸びは停滞、ちょっとしたショックで経済は下振れしやすいのに、政策の足並みはそろいません。我が国は不確実性がますます高まる世界で、どのような活路を求めていけばよいのでしょうか?

本書は日本を取り巻く経済問題について、政治や社会のうねりも見定めながら、腑分けしようとするもの。
前著『世界経済大乱』から半年間に起きた様々な出来事を、事実とデータに基づいて分析し、次の展開の見取り図を示します。