内容紹介
マクドナルド、代ゼミ、理研―。我が世の春を謳歌した巨大組織が陥った罠とは何か? 事件を追い続けてきた経済記者が失敗の本質に迫る。おすすめポイント
●なぜ勝ち組から転落したのか予備校の頂点から転落した代ゼミ、不敗のビジネスモデルが暗転したマクドナルド、不正が止まらない東洋ゴム──。なぜ、巨大組織が次々と不祥事を起こすのか。事件を追い続けた日経新聞編集委員が、不祥事発生のメカニズムに迫る。
「20世紀=大企業の時代」は終わった──。大量生産時代を勝ち抜いた企業は、巨大組織へと成長した。だが世紀が変わり、人口減少や電子化、マイナス金利が経済の底流を動かし始め、地上の王者「恐竜化した巨大組織」の足下がふらついている。
本書は、日経電子版で最も注目されるコーナー「コンフィデンシャル」に掲載された巨大組織の失敗事例(マクドナルド、代ゼミ、東洋ゴム、理研など)を元に、不祥事のメカニズムを解明していく。事件の現場を何度も訪れ、関係者に取材し、資料・データを収集解析していく。そして、事件の深層に眠る真因を抉り出し、「なぜ、大企業が不正に手を染めたのか」を描き出し、多くの読者から支持を受けている。そのケースを一挙に掲載し、その共通項、底流に流れるものを探っていく。
大企業の失敗には、「6つの病」がある。肥満化、迷宮化、官僚化、ムラ化、独善化、恐竜化…。『日経ビジネス』時代の企業取材の成果も合わせて、21世紀の大企業の「盛者必衰の法則」を描き出す。
本書は第I部で具体的な失速のケースを上げ、第II部でそのメカニズムを解明していく。そして、終章で「大企業の未来」の方向性を考える。
経営はどうして失敗するのか。そんな「失敗の本質」を巨大企業のケースが語りかけてくれる。