内容紹介

日本経済はなぜいち早く成長軌道に乗り、加速し、失速したのか? 本書はこの3つの問いに日本経営史から答えを示すユニークな通史。

おすすめポイント

経営史というと、渋澤栄一、松下幸之助といった人物のエピソードを中心としたものか、紡績業、鉄鋼業、電機、自動車といった産業の盛衰から解説するものに分かれますが、本書のように、日本経済の興亡とリンクしてストーリーとして解説するものはありません。

本書は、経済成長のあり方の変化に焦点を合わせて、日本の経営のあゆみを振り返ってゆきます。筆者は、エネルギー産業を中心とした研究で多くの業績を残し、21世紀のエネルギー問題についても積極的に提言を行っています。 明治維新からの150年間、日本は、近代化と工業化の道を突き進み、経済成長を実現して、先進国の仲間入りを果たしました。その明治維新以来の日本経済の勢いは、平成に入ってなぜ失われたのでしょうか。そして、日本経済と日本企業は、どうすれば活力を取り戻すのでしょうか。本書は、これらの問いに答えを導くユニークな経営史です。

小林一三、松永安左エ門、出光佐三、本田宗一郎、盛田昭夫、土光敏夫など様々な経営者のエピソードも交えて、彼らがどのように時代を変えたのかも明らかにします。

筆者は、エネルギー産業、企業グループ、イノベーションなど様々な視点で経営史を研究してきた第一人者。その幅広さによって、150年の歴史を一人で読み解くことが可能となったのです。