内容紹介
世界的に高まる「社会との関わり方」で企業を選別する動きにどう対応すべきか? 最前線を知る筆者が、生き残る企業の条件を探る。おすすめポイント
「数字に表れない情報」の伝え方による選別が始まった。 9割の企業が「ノー」を突きつけられるかも!◆儲けるだけではノーを突きつけられる
コーポレートガバナンス、スチュワードシップ、ESG――世界はいま1つの大きな流れを加速させています。キーワードは社会から「選ばれる企業」。雇用や社会の発展への寄与、環境・貧困・犯罪問題への対応など、グローバル社会の安定維持と持続的成長に、どのように貢献しているか? 社会的存在としての価値を継続的に増大させているか? これらを基準に投資先や製品・サービスを選別する動きが活発化、対応できない企業はやがて淘汰される時代を迎えようとしているのです。
日本で進むガバナンス改革も、この大きな流れの中にあります。例えば、巨額資金を持つ欧米の機関投資家は、ほとんどが企業に長期的成長と持続的な社会貢献を求め、それを基準に選別する投資スタイルを持っています。制度改革に汲々とし、おざなりな対応をしていたのでは、やがてこうしたうねりに飲み込まれ、(株式、製品・サービスの)2つの市場からの撤退を余儀なくされるかもしれません。
◆これから企業はどのように対応していくべきか?
本書は、グローバル展開するコンサルティング会社の日本人スタッフが、過去20年以上にわたる企業、投資家等へのヒアリングなどを踏まえ、その核となる、1見えざる資産(Intangibles)、2存在意義(Materiality)、3社会から課せられた責任(Responsibility)、4グローバル社会への貢献(Outcome)の4つのポイントで整理。さらに先進企業の実際の取り組みを紹介するものです。自社の見えない資産までをどう評価し、表現・アピールすればよいのか。ステークホルダーとの関係をどのように構築すべきか。激変するグローバル社会のなかで生き残っていくために必要な考え方を提供します。