内容紹介

こうすれば、アマゾンやアップルになれる! プラットフォームビジネスの実践ガイド。

おすすめポイント

こうすれば、アマゾンやアップルになれる!
もともと伝統的な小売業者、製造業者だった彼らは、いかにしてプラットフォーマーとなったか。ビジネスモデルを設計、点火、上昇、安定させる方法(ロケットモデル)を明らかにする。
プラットフォームビジネスの実践ガイド。

これまでのビジネスモデルと何が違うか?
ウーバーは世界最大のタクシー会社だが、クルマを1台も所有していない。
フェイスブックは世界一の人気メディアだが、コンテンツをまったく生み出さない。
アリババは世界一の流通企業だが、在庫をまったく持たない。
エアビーアンドビーは世界最大の宿泊提供者だが、不動産を所有していない。
――トム・グッドウィン(ゼニスメディア副社長)

プラットフォーム自体は生産も販売もしないが、2つ以上の顧客グループ(ウーバーならドライバーと乗客)を誘致して仲介し、お互いに取引できるようにすることで、大きな価値を生み出している。本書は、プラットフォームビジネスと伝統的ビジネスモデルの違い、そこで働く経済原理、プラットフォームビジネスならではの成功法則(ライフステージごとに直面する課題と対応策)を明らかにする。

プラットフォームビジネスを立ち上げるための「ロケットモデル」
たとえば、プラットフォームを立ち上げるために必要な手間と労力。それは「ロケット」の打ち上げにも匹敵する。2つ以上ある市場(サイド)に人を集め、それぞれに拡大策とマーケティングを実施する必要がある。プラットフォームを始動するというのは、2つの会社を同時に起業するようなものだと言ってよい。
さらには、両サイドの市場で顧客基盤を拡大して「クリティカルマス」に到達させるという、伝統的企業にはない高いハードルもある。
しかし、いったんクリティカルマスに到達してしまえば、ロケット(プラットフォーム)が飛び続けるための推進力は少なくて済む。地球脱出速度まで加速してしまえば、「ネットワーク効果」のおかげで重力は弱まる。

アマゾンやアップルはビジネスのルールをどう書き換えたのか?
伝統的企業も、プラットフォーム企業に転身する、あるいは既存のビジネスモデルにプラットフォームを付加することができる。
その典型がアマゾンやアップル。もともと伝統的なビジネスモデル(小売業、製造業)から出発した彼らは、それにプラットフォームを組み合わせることで急成長を遂げた。複数のビジネスモデルが互いに補完し合い、顧客への「価値提案」が盤石になっていく仕組みを掘り下げる。
また、価格設定や信頼構築など、プラットフォームに不可欠な戦略や、規制や競争など、プラットフォームを取り巻く課題についても取り上げる。本書は、プラットフォームビジネスにおける初の「実践ガイド」。ロケットの発射準備から安定飛行までをメタファーにして、プラットフォームビジネスを設計(準備)、点火(始動)、上昇(成長)、安定させる方法と、それぞれの段階で直面する課題や対応策、KPI(業務目標)を整理しています。

これを読めば、プラットフォーム企業がどこに重点をおいてビジネスを展開しているのか、どんなタイミングでどんな手を打っているのか、実際にプラットフォームを立ち上げる際には何をすべきかが見えてきます。

また、いわゆる成功法則を語るだけではありません。伝統的ビジネスモデルにプラットフォームサービスを追加した「プラットフォーム推進型エコシステム」を論じているところも本書のユニークな点のひとつです。伝統的企業も、プラットフォーム企業に転身する、あるいは、既存の事業モデルにプラットフォームビジネスを付加することができるのです。

その典型がアマゾンやアップル。もともと、小売業や製造業といった「伝統的ビジネスモデル」から出発した彼らは、それに「プラットフォームサービス」を組み合わせることで急成長を遂げました。

もちろん、プラットフォームがすべてのビジネスモデルの頂点に君臨しているわけではありません。しかし、ビジネスモデルにはそれぞれの強みと弱みがあります。複数のビジネスモデルの特長を生かして、互いに補完し合い、顧客への価値提案を盤石にしていく仕組みを掘り下げます。

巻末では、監訳者である根来龍之教授(早稲田大学ビジネススクール)が、楽天やメルカリ、エアビーアンドビーなど、国内でサービスを展開しているプラットフォーム企業の事例を用いて本書のフレームワークを解説しています。本書の理解にとどまらず、自社のビジネスの設計と見直しにも役立ちます。