内容紹介

勝負の分かれ目となるのはヒト、モノ、カネではない情報だ。第4の経営資源のメカニズムと活かし方を豊富な事例に基づいて解明する。

おすすめポイント

価値を創り出し、収益を獲得し、成長するためには、カネ、ヒト、モノだけでは不充分。企業の内部そして外部に存在する情報が不可欠です。とはいえ、情報はそのままでは価値を生み出しません。価値を生み出すためには、必要な情報を企業が受信出来る状況や、必要な情報が価値創造に関わる人々に共有される状況をつくりださなければなりません。いわば、「情報の流れをつくりだす」ことが必要になるのです。
では、インターネットの発展に伴う情報量の増加と、情報の受信・発信の機会の増加は、企業にどのような変化を促しているのでしょうか。いや、受動的にではなく、成長する企業ならばそうした外部環境の変化に対して、何らかの行動を能動的にとっているに違いありません。それらを企業経営の観点から明らかにしようをするのが、本書の目的です。
競争力をもつ企業は情報の流れのコントロールが巧みであり、その活用の仕方によって、業界さえも左右するほどのインパクトを生じさせているように見えます。例えば、GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)のようなICT(情報通信技術)やインターネットを上手く活用して大きく成長した企業事例をみると、こうした情報の流れをうまく活用していることが分かります。世界中のユーザーが発信する情報を集約・整理し、その情報の蓄積をベースに価値あるサービスを提供しているのです。
魅力的なサービスが情報の流れを活性化させ、多額の収益をもたらすとともに、サービス改善や新規サービスの開発にもその情報の流れが上手く使われるなど、それら企業は情報の流れを活かすビジネスモデルをつくりあげていると言えるでしょう。さらに、それら情報の流れそのものを自らのコントロール下に置くことによって、持続的な競争力を獲得してもいるとも言えそうです。
ICTとインターネットの進歩によって、企業の情報の受信も発信もやりやすくなっています。情報を活用するための方法、そして情報蓄積の容量やそのための工夫も格段に進歩しました。だからこそ、情報の流れをつくりだし活用することに巧みな企業が、より競争力をもつようにもなったといえるでしょう。
ICTとインターネットの進歩によって、情報を活用するための方法は格段に増えたし、情報蓄積もしやすくなりました。そして、情報の流れを制した企業が大きな利益を得られるようになりました。他方で、企業が価値をつくりだす源泉となるような情報には、形式化(数値化、文書化)しにくいものも多くあります。そうした形式化しにくい情報の流れまで意識し、それらを活かすための仕組みを考察することによって、企業が価値を生み出すメカニズムへの理解を深めるとともに、変化の激しい現代に持続的な競争優位性を構築するためのヒントが得られるでしょう。
大量の情報に日々囲まれている現在だからこそ、企業経営における情報の重要性と、そうした情報の流れをいかにマネジメントするか、についてきちんと考える必要があるのです。本書はその入り口となるものです。