内容紹介

多くの企業はイノベーションを実施しようとしても、実際はなかなか進みません。その理由は、手法ばかりに注目し、人的な側面(知的活力を呼び起こして活かすこと)をおろそかにしてきたからではないでしょうか?
本書は企業革新を推進する人材を「ダイナモ(発電機)」と呼びます。
組織に眠るダイナモに注目して、彼らを起爆剤として革新を起こそう!

企業には今、プリンシプル(経営原則)の変革が必要です。
革新の物語の中心には必ず、圧倒的熱量と行動力を発揮し
周囲を巻き込む人がいるからです。
ルールに従い効率化に励むだけの「優秀な人材」は、もういりません。
自らの意思で未来をつくるダイナモの情熱やエネルギーなくして、
イノベーションも企業革新も不可能です。

特別対談として、一橋大学名誉教授の野中郁次郎氏とBIOTOPE代表の佐宗邦威氏が語る「ダイナモとその時代」を加えました。
ダイナモ人を育成したい、ダイナモ人になりたい人への一冊です。

目次
第1章「失われた平成の30年:先のない企業の物語」
・活力のない組織の症状
・逃げ切り、隷従、失望の連鎖
・官僚化して身動きが取れない日本企業

第2章「システムだ、愚か者」
・つぎはぎでできている現在の経営システム
・知の基盤を築いてこなかった日本的経営
・日本的経営システムへの埋没はキャリア形成にも不合理
・「ダイナモ=活力あるヤツ」の喪失
・20 世紀の経営プリンシプルは死んだ
・21 世紀のプリンシプルへ

第3章「経営プリンシプルの総取り替え」
・プリンシプルを取り替えるとはどういうことか
・すでに起きているプリンシプルの変化
・10 の新プリンシプル
・プリンシプルから実践への六つの三角形
・新たなプリンシプルと人間の哲学

特別対談「野中郁次郎氏、佐宗邦威氏と語るダイナモとその時代」

第4章「ダイナモを生みだせ」
・ダイナモ人の生みだす未来
・ナレッジ・ワーカーとしてのダイナモ
・ダイナモは顧客・市場・産業を創造する
・ダイナモの行動様式
・ダイナモはどこにいるのか
・ダイナモを育てる
・ダイナモになるには
・ダイナモ組織をめざせ

第5章「ダイナモ革新の道筋」
・ダイナモ革新のステップ
・Step 0   自らの立ち位置を知る
・Step 1   旗を立て、ダイナモを集める
・Step 2   コトを起こし、オオゴトにする
・Step 3   新プリンシプルを経営システムに埋め込む
・Step 4   旅を続ける
・ダイナモとして生きる