内容紹介

人間はラクな方法に流れる。
そして、戻れない

★ネットの「勝ち組」は何をしているのか★

・なぜVTuber事務所の時価総額が、親会社のフジテレビを抜いたのか
・なぜClubHouseはメジャーにならなかったのか
・なぜYouTubeはライブへ移行しているのか
インターネットの世界の進歩は、今までの延長であると思っていませんか? しかし、現在決定的なことが起こっています。
それは、今、ネットはあの手この手で人の「感覚」を刺激しており、そこからは逃れられないということです。インターネットの技術の進歩もそれを可能にしています。
この本では、現在のユーザーの姿や、感覚を刺激するとはどういうことか、具体的にビジネスの現場でどう使われているのかを見ていきます。また、感覚を中心にしてインターネットで生まれている新しいものとは一体何かなどを、実際に人気のあるYouTubrやVTuberを例にして理解します。人間が感覚を刺激されることにいかに弱いのかがわかってくるはずです。

目次
第1章 ユーザーにはもう、主体的な行動は期待できない
誰もがもうモノが欲しくない時代になった
「感覚」は無意識に働きかけ、もう人はコントロールされている
どうしてNetflixは「使っていない会員」を手放すサービスを始めたのか
アプリまんがの「新作無料モデル」はユーザーの負担を少し免除している
AKBのビジネスモデルはマドンナと同じ
人間には「人の音声に弱い」という特性がある
  聴覚の強みは「親近感をわかせる」こと
VTuberは聴覚中心のメディアの最前線

第2章 ユーザーはネットが刺激する「感覚」に誘惑される
人間はどんどん楽な方に流れる
ヒカキンの動画はなぜ人気なのか
ゲームは、視覚だけでなく音声の設計もしっかりしているから優れている
YOASOBIのすごさは「音楽」と「アニメーション」の融合という新しいジャンルを作ったから
消費者からの要望で生まれてきた「新しいメディア」

第3章 「感覚」は想像以上に私たちを動かしている
「気づかせる」ためには視覚以外を使ったものが多い
スーパー業界で「呼び込み君」が大ヒットしているのはなぜか
ガギグゲゴを使うと、人は怪獣を連想しやすい
音を聞くと、人間は自動的にそれっぽいものを連想する
  ドアの音で高級車かどうかを判断している
高周波数の音は魅力的に聞こえる
BGMには、意識させずに人間の行動を変える力がある
若者にきてほしくない場所にはクラシック音楽を流している
  信用されたければ早く話せ
ギャル語は「仲間意識」のためにある

第4章 実践編 それではどう設計するか
いつまでも記憶される「サウンドロゴ」とは何か
  イヤーキャッチで引きつける手法
スキップされなかったとして、どういう映像を作ればいいのか