内容紹介

イノベーションを生み出すためには、何をすれば良いのだろう。そもそも、イノベーションって何のことなのだろう。本書は、このような素朴な疑問をもつビジネスパーソンや政策担当者、あるいはイノベーションについての基本的なポイントをおさえておきたいと考える人に向けた入門書。「イノベーションが必要だと言うけれど、さて、何から始めれば良いのだろう」という人の手助けをすることが本書の目的。
 イノベーションへの注目が大きくなるにつれて、書籍も多く出版されている。イノベーションを生み出した企業家やコンサルタントなどの経験に基づくものや、イノベーションとなった事例の分析、あるいはアイディアの発想法などさまざまだ。その一方で、イノベーションについての研究はおよそ100年前から進められ、さまざまな研究が蓄積されている。本書は、その積み重ねられた発見の上に立って、イノベーションを考えていく。

目次

第1章 イノベーションの基本から考える
 1 新製品が新しいとは限らない
 2 経済的な価値を得るのは誰か
 3 知識だからこそ
第2章 イノベーションにはパターンがある
 1 新しさがなくなるように見える理由
 2 リーダー企業が競争力を失う理由
 3 いつも同じマーケティングではダメな理由
第3章 あなたの組織は新しさを生み出すのは得意ですか
 1 企業の規模による得手と不得手
 2 企業の年齢による得手と不得手
 3 既存のビジネスのあり方の影響
第4章 イノベーションとマネジメントのフィット
 1 三つの基本のチェックポイント
 2 ポートフォリオによって必要なイノベーションは異なる
 3 求めるイノベーションが違えば、必要なマネジメントも異なる
第5章 誰がイノベーションを生み出すのか
 1 アントレプレナーシップが高いのは誰
 2 起業してビジネス機会を追求する
 3 組織内でイノベーションに必要な人
 4 クレージーで内的動機づけの高い人を活かすマネジメント
第6章 新しさを経済的価値に転換するための戦略
 1 経済的な価値につながる新しいモノゴト
 2 いつ、始めるのか
 3 先行者の優位性を活かす
 4 模倣から守る
第7章 イノベーションが生み出される社会をつくる
 1 イノベーション促進の政策
 2 創造と破壊という二つの側面
イノベーションのためのリーディングガイド