内容紹介

★一歩踏み出せないあなたの背中をそっと押す
★サイゼリヤ元社長が贈る実体験メッセージ


 2022年8月にサイゼリヤ社長を退任した堀埜一成氏の初の本。コロナ禍の国の方針に「ふざけんな!」と声を荒げたことから、“ふざけんな社長”とも呼ばれ、世間では反骨者の印象を持たれています。実際、身近な人から「図々しいやつ」と思われることがあるようですが、その多くはポジティブな意味であり、人を引きつける魅力にあふれた人物です。

 堀埜氏がサイゼリヤに勤めていたときに社員に言っていたこと。それは「思い込みで自分の限界をつくるな」です。多くの人は「そんなこと自分にはできない」「私にはあの人みたいな能力はない」などと思ってしまい、やってみる前から挫折してしまっています。これは非常にもったいないことです。

 思い込みは取り払うことができます。その方法が「図々しさ」なのです。

 本書では堀埜氏の幼少期から大学・大学院時代、最初の勤め先である味の素での破天荒な社員時代、サイゼリヤで数々の難題を乗り越えてついに社長にまでなった体験を赤裸々に書いています。そこにあるのは、「自分はできる」と思って行動してきた魅力的な一人の男の物語です。

 氏はこう言います。

 「私はいいかげんではありますが、天才ではありません。コツさえ分かれば誰でもできることをしてきただけです。そのコツとは、リミティングビリーフを破壊すること。リミティングビリーフとは、自分の能力に蓋をしてしまう思い込みのことです」

 本書をお読みいただければ、図々しさが生み出す世界を疑似体験できます。そして、どうすれば、良い意味での図々しさを持つことができるのか、そのヒントが得られます。

 もしあなたが「図々しい」という言葉に反応したとしたら、おそらく、この本が何らかの助けになるでしょう。図々しい人は自分では図々しいとは思っていないもの。振り回されている側の人こそが「図々しい」という言葉に敏感です。

 この本がきっかけで読者のリミッターが外れる--。そんな人が増えることを期待して、おすすめいたします。

<目次>
第1部 図々しさの発芽編/幼少期~大学・大学院時代

第1章 図々しさの芽生え
 幼少期:過保護にされる
 中学生:環境が変わればチャンスが転がっている
 高校生:志望大学に合格する確率は25%

第2章 図々しさが人生戦略(キャラクター)に
 大学のテスト:死ぬまで走ってくれるサンプルを連れてきたら単位をやるよ
 米国逃亡:せっかく与えられた自由を享受できなかった
 研究と大学院受験:ストーブの上に鍋を置いて、煮物を食べながらの実験
 大学院生:研究に向いていないので海外で働きたい

第2部 図々しさの成熟編/味の素時代

第3章 社会人として図々しさを発揮、出る杭だったのか?
 堅物部長の部下時代:「会社にこんなやつがいていいはずがない」
 業務外活動:ゴルフ場と敷地内コーヒーショップで人脈築く
 九州工場勤務:「そんなアホなこと考える人を初めて見た。面白い」

第4章 地球の裏側ブラジルで、図々しさが身を助ける
 ブラジル赴任:堀埜さんのポルトガル語は全く通じていません
 超インフレ:買い物がギャンブルと化す混沌を楽しむ
 南米旅行:どうしてもバスでアンデス山脈を越えてみたかった

第5章 図々しさが付けさせた実力、実務者として
 川崎工場の係長:誰もできなかった「年間計画」を安く成し遂げる
 技術部の課長と製造部の課長:自分で動いて自分で決められる立場になる
 サイゼリヤに誘われる:防衛を続ける企業よりも挑戦している企業へ

第3部 図々しさによる飛躍編/サイゼリヤ時代

第6章 未知の世界へ、図々しさが引き寄せる刺激的なシゴト

第7章 図々しさで頂点に、ついに社長になる