内容紹介
「よい死に方」って、何だと思いますか?親のことを考え始めた方へ。自分の最期を、ふと思った方へ。
本書は「死に支度」の本ではありません。
人生の最期に「こう生きてきてよかった」と思えるように、いまから準備できることを、18の問いにした本です。
■ためしに、1問
大切な人への感謝や愛情について、あなたの考えにいちばん近いものはどれですか?
A 言葉にしなくても、態度や行動で伝わっていればいい。
B 照れくさくても、生きているうちに言葉で伝えたい。
C 手紙や動画など、形に残るもので遺したい。
どれを選んでも間違いではありません。本書では、こうした問いに答えた後、1人の患者さんの物語を読み、解説によって自分の答えを振り返り、最後に「いまからできること」を1つ持ち帰ります。これを18回。
■研究にもとづく18の問い
日本の遺族3,000人以上に「望ましい死とは何か」を尋ねた研究(Good Death Inventory)が明らかにした18の要素を、そのまま問いにしました。
痛みが和らいでいること、家族や友人とよい関係でいること、自分のことを自分で決められること、人生を全うしたと感じられること――。
■緩和ケア医が実際に出会った人たちの物語
月に1度のうな重を最後まで手放さなかった90歳の女性。
60年目に初めて「ありがとな」と言った金物屋の主人。
30年会っていない息子に、最後の夜、言葉を遺した元教授。
著者は病院と在宅の「二刀流」で数千人を看取ってきた緩和ケア医であり、自身も甲状腺がんの手術を受けています。
■本書を読み終えたとき
「この本の役目は、読まれて終わることではありません。読んだあなたが、何か一つ、動き出すことです。家族と、もしもの話をひとつ。言えないままだった、ありがとうをひとつ。会いたかった人に、会いに行く約束をひとつ。……最後に、もう一度だけ。この本でいちばん伝えたかったことを。よい死に方は、よい生き方のことです」(本書「おわりに」より)
巻末には、18の問いの答えを書き込む頁と、「19番目の物語」――あなた自身の1行のための頁があります。
後悔はあってもいい、それでも「よかった」と思えるように。
目次
序 章 よい死に方には、道しるべがある第1章 人とのつながり
1 望んだ場所で過ごしているか
2 家族や友人とよい関係でいるか
3 人として大切にされているか
4 落ち着いた環境を整えているか
第2章 自立と意思決定
5 この先のことを自分で決めているか
6 自分のことを自分でできるか
7 家族や他人の負担を減らしているか
8 弱った姿をどう見せるか決めているか
第3章 身体と医療
9 身体や心のつらさが和らげられているか
10 必要な治療を受けているか
11 自然なかたちで過ごしているか
12 病気や死を意識せずに過ごしているか
13 医師や看護師を信頼しているか
第4章 生きがい
14 人生を全うしたと感じているか
15 伝えたいことを伝えているか
16 信仰や価値観に支えられているか
17 生きていることに意味を感じられるか
18 希望や楽しみを持っているか
おわりに
あなたの18の手がかり――19番目の物語のために
