猫は本好きです。人間が本を読んでいるとじゃまをしにきます。では、良書に登場する名言を猫に教えてもらおう。猫の日に公開する今回は、連続起業家の孫泰蔵さんが書かれた『 冒険の書 』から名言を紹介します。複雑な事情が絡み合う問題に対応するためのヒントとなる言葉です。
連続起業家の孫泰蔵さんが書いた『冒険の書』には、意外な言葉が多く登場します。その中でも、「答えようとするな、むしろ問え」という言葉には、驚く方も多いのではないでしょうか。
私たちは学校のテストでは正しい解答を求められ、仕事では問題を解決しなさい、成果を上げなさいと迫られることがしょっちゅうです。ところが、孫泰蔵さんは「答えようとするな」と逆のことを言うのです。
孫泰蔵さんはこう続けます。
サイエンスやテクノロジーの世界ではよく、原因をつきとめるために大きな物事を分解し、一個一個を観察してダメなところをそれぞれに改善し、それらをもう一度組みあげるというやり方で問題を解決しようとします。
(中略)
しかし、実際にはこのようなやり方はまるで役に立ちません。それどころか、分解してみてもなんだかよくわからないとか、そもそも分解できないとか、実際にやってみるといろいろ困難に突きあたり、結局お手上げになってしまいます。
(中略)
その解決のいとぐちはいったいどこにあるのでしょうか。
それは、「核心を突く良い問いを立てること」だと僕は思います。
差別の問題であれば、まず「そもそも、なぜ差別ってあるんだろう?」といった根本的な問いを立て、その問いをどんどん深めていくのです。『冒険の書』 p.242-243より
さまざまな角度の問いを立て、仮説をもとに調査や研究をしているうちにまた問いが生まれたと続けることで、いろいろなことがわかってくる。先を見通せない難問だらけのこれからの時代で大事なのは、論理的に解決策を出そうとすることではなく、「良い問いを立てること」だと説明しています。
だから、「答えようとするな、むしろ問え」なのです。人間よりも、興味があることに夢中になる猫のほうが、実践できるのかもしれません。
[猫から一言]
人間よ、問うのだ。

