その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日はHayato Itoさんの『 普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方 』です。
【はじめに】
誰もが実践できる
99点の資産運用法は、
なぜ、どのように生まれたのか
本書は、ソフトウェアエンジニアである私が2020年1月にGitHub(プログラムコードや文書を共同で開発・共有・公開できるプラットフォーム)のサイトで公開した同名の記事がもとになっています。当時ひっそりと公開したにもかかわらず、記事はSNS等で話題になり、瞬く間に100万PVを達成しました。さらに、「はてなブックマーク」では、同年、最もブックマークされた記事となりました。この反響には私も驚きました。
資産運用に関してはこれまでも多くの記事が書かれていたはずです。書籍をはじめ、SNSやYouTubeでは、今も多くの人が投資について語っています。それにもかかわらず、私の書いた「普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方」はどうしてこれほど話題になったのでしょうか?
執筆のきっかけ
「資産運用の方法」というのは「自転車の乗り方」に似ています。初めて自転車に乗るときは誰でも緊張しますが、一度乗り方を覚えてしまえば、一生ものです。私にとって資産運用の方法も同じでした。最初はドキドキするかもしれませんが、正しい情報源で基本を学べば、それは一生ものです。その後は、気にしなくて済むようになります。
ある日、知り合いと資産運用の話題になり、資産運用の方法を知りたいと頼まれました。私は過去に勉強した知識をもとに信頼できる日本語の記事をネットで探して紹介しようとしましたが、安心してオススメできる記事は見つかりませんでした。見つかる記事の多くは、個人の直感や思い込みにもとづいており、誤解を招きやすく、具体性や再現性に乏しいものでした。探し疲れた私は、これなら自分で書いたほうが早いと思い、必要な情報をまとめ、ここだけ見れば他は見なくて大丈夫と言える記事を目指してGitHubで公開することに決めました。
「普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方」では、これまでの資産運用に関する誤った常識や慣習の間違いを指摘するとともに、忖度なしに事実と正しい知識を伝え、理論に基づいた資産運用の考え方を広めることに努めました。さまざまな事情から、これは金融業界や証券会社の関係者には難しいでしょう。私がこれらの業界や関係者とはまったく縁のない人間であったことが功を奏したのかもしれません。
本書の特徴
本書の内容は実践的です。事実や理論が大事であるのはもちろんですが、それと同じくらいに大事なのは現実的で簡単に実践できる資産運用の方法です。本書に登場する99点をとる方法は具体的であり、誰もが実践できます。実践をするだけなら、難しい勉強をする必要はありません。
本書には数年で内容が古くなるような説明は登場しません。例えば、特定の銘柄の過去の成績のグラフや注目の銘柄の紹介はしていません。今後、10年、20年、さらに50年にわたって内容を大幅に変更する必要がないように、普遍的で本質的な資産運用の方法と考え方を紹介しています。たとえ一部の制度、例えばNISAの制度が将来変わっても、本書の内容を理解していれば、読者は自分で99点の資産運用を続けることができるでしょう。
本書で紹介する方法は、読者の年齢や資産額等は一切問いません。資産運用をするとしないとでは、生涯に使用できるお金が何倍にも変わりえます。そして、何事もそうですが資産運用を始めるのに遅すぎることはありません。
ただし、資産運用を始めることは大事ですが、それに時間を使う必要はありません。資産運用の方法を学ぶのは、始めるときだけです。本書の方法を一度学び理解すれば、その後、資産運用に費やす時間は1年に30分程度で済むでしょう。
本書のもとになった記事は、先ほど述べたGitHubと呼ばれるオープンなプラットフォーム上で公開されており、誰でも記事の内容についてフィードバックを送ることができます。これまでにも多くの人々がその内容をチェックし、寄せられたフィードバックをもとに改善を加えてきました。記事は今も多くの方に読まれており、通算300万PVとなっています。この場を借りて、記事の改善に協力してくれた方に心から感謝いたします。
最後にお約束ですが「投資は自己責任」です。本書は資産運用の方法とその考え方を体系的にまとめたものであり、投資行動の指針となることを目的としています。しかしながら、実際の投資行動の成否は、個々の読者の皆さんの判断と責任において行われるものであることをご理解くださると幸いです。
本書が資産運用の正しい方法と考え方を広める一助となることを願っています。
Hayato Ito
August, 2024
【目次】







