その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日はデイビッド・セインさん、マーク・スプーンさんの『 ミーティングの英語表現 』です。

【はじめに】

 外資系企業で働いている方々はもちろん、最近では一般の企業でも外国人が同席し、英語で会議が行われることが多くなっています。英語の会議は、慣れていないとどうしても緊張してしまうものです。ましてや、会社にとって重要な会議であればなおさらです。

 英語で発言しなければならないからといって、必要以上に緊張することはありません。英語が母国語でない以上、ある程度間違いをおかしてしまうのは仕方のないことです。コミュニケーションにおいて本当に重要なのは、「何を伝えるか」ということです。

 英語には"It's what you say, not how you say it."(重要なのは何を言うかであって、どのように言うかは二の次だ)という言い回しがあります。間違いを怖れるあまり、「本当に言いたいこと」を言えなくなってしまったら本末転倒ですよね。

 また、会議だからと言って、特にむずかしい表現を使う必要はありません。普段の話し方で十分です。この本でとりあげているフレーズは、平易なものばかりです。不必要に丁寧な表現を用いると、かえってよそよそしい感じになってしまい、相手に悪い印象を与えてしまうこともあります。社内ミーティングの場合は特にこのことを意識しましょう。

 知り合いの外国人のビジネスパーソンたちの愚痴をよく耳にしますが、日本の企業は「意味のない会議」が多すぎるようです。最初から結果が見えている「出来レース」のような会議や、最後まで何の結論も出ない「形だけ」の会議などがあまりにも多すぎることに彼らは閉口していました。

 会議を行うときは、それがどんな会議であっても、必ず明確な目標設定を行いましょう。アジェンダを示し、前回の会議の内容を確認し、そして会議の目標を明示して、意義のある会議を行わなくてはなりません。

 そして、会議では自分の意見をきちんと表明することが大切です。日本人は、あまり積極的に発言しないという印象があります。反対意見があるなら、必ず述べましょう。また、相手の意見に完全に賛成の場合でも、そのことを言葉で表現しましょう。「どっちつかずの態度」は、ネイティブをイライラさせてしまいます。

 反対意見を言うことを怖れる必要はありません。積極的に建設的な意見を出して、esprit de corps「チームスピリット」を高めていきましょう。

 本書のフレーズを活用して、1人でも多くの方が有意義な会議を実践できるようになることを願っております。

 末筆ながら、日本経済新聞社出版局編集部の堀江さんおよび林さんに大変お世話になりました。

2006年2月
デイビッド・セイン
マーク・スプーン


【目次】

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