その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は青柳ちかさんの『 子のペースを守りながら結果も出す マンガ 明るい中学受験 』。「あとがき」をお届けします。

【あとがき】

 「ウチは中学受験しないの?」のすぅの一言からわが家の中学受験は始まりました。

 私もオットも公立出身。右も左も分からない状態で踏み入れた中学受験の世界でしたが、やるからには家族で楽しむイベントにしよう、と決め、そのためにも、「勉強が過度な負担にならないようにする」「つらくなったらいつでもやめる」といった方針を立てました。そして、3年間がっつり大手塾に通わせるのでなく、すぅとちー助、それぞれの状況に応じてその都度カスタマイズした変則的な通塾・勉強スタイルで臨んだ結果、何とか二人に合った学校にご縁をいただくことができました。

 二人は充実した中高生活を過ごし、今は大学生。それぞれ希望の大学・学部に通っています。幸いにして、わが家は中学受験をして、最良の結果を出すことができました。

 さて、中学受験において、「結果を出す」とはどういうことでしょう。第1志望の学校へ入ること? なるべく高い偏差値の学校・名門校に合格することでしょうか? わが家は、結果としてちー助は難関校と言われる中学校に合格し、すぅも第1志望に進学することができましたが、そのことだけが中学受験の成功であるとは思いません。子どもが心をすり減らすことなく、気持ちよく中学校生活のスタートに立てること。それが子どもにとっての最良の「結果」だと私は考えています。

 中学受験がますます加熱している今だからこそ、親は子どもの適性や特性をよく見て、子どものキャパに見合っていないことをさせていないかどうかを見極めたいもの。その子にとって最良の「結果」に導いてあげたいものです。途中で、やはりこの子は今この量の勉強をすべきでないと親が判断して撤退し、地元の中学校でゆっくり勉強するというのも、すばらしい結果です。第2志望校、第3志望校に行くことになり、そこで楽しく充実した学校生活を送る、それもまたすばらしい結果と言えるでしょう。

 わが家は、「とにかく楽しもう」「背伸びをせずに学力に見合った、子どもたちに合う学校に行こう」という方針を貫き、中学受験を過程ごと全部楽しむことができました。そのことすべてが、最高の「結果」であったと思います。

 これから中学受験に足を踏み入れる親御さんは、きっと「この学校に行けたらいいね~」「きっとうちの子なら、このあたりにいけるんじゃないかしら?」とワクワクしていることでしょう。でも、実際に始めてみると、思うように成績が上がらなかったり、勉強が嫌になったりと、うまくいかなくなることもあります。行き詰まりそうになったら、親も少し大きく構えて、どう転んでも、どんな状況になっても未来には無限の可能性があるんだよ、と教えてあげてほしいです。

 「中学受験」を通して、親も子どもも大きな学びが得られればいい、くらいのおおらかな気持ちで構えていれば、一緒に中学受験に伴走した期間は親にとっても、かけがえのない貴重な時間になるはずです。

 もし中学受験すると決めたなら、どこの学校に通うことになっても、「中学受験やってみてよかったな、この学校に通ってよかったな」とお子さんが思えるような「結果」に導いてあげてほしいですし、親御さんたちにとってもそう思える受験となることを願っています。

 わが家の、子どものペースに合わせた明るい中学受験を描いたルポ漫画が、これから中学受験に臨むみなさまに少しでも参考になれば、そして、「あ、こんなに気楽でいいんだなぁ」と力を抜いていただけたなら、それ以上にうれしいことはありません。

 中学受験に挑むすべての子どもたちが、すばらしい未来を得られますように、心から祈っています!

2023年9月 青柳ちか

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