ささいなひと言にイライラしたり、心ない対応に深く傷ついたり、人がうらやましく思えたり…。そんな自分に疲れてしまうことはありませんか。そんなときこそ、本から力をもらいましょう。仏教の知恵から脳科学、認知心理学まで、さまざまなアプローチで解決に導いてくれる5冊を厳選しました。
1. 『つまずかない 生き方のヒント49』
アルボムッレ・スマナサーラ著
「働く意味が分からない」「人間関係に翻弄される」「怒りや劣等感で苦しい」。それは、悩まなくていいことにまで心を乱され、人生に「つまずいて」いるからかもしれません。
本書では、テーラワーダ仏教の長老が、ブッダの教えを基に「降りかかってくる問題」ではなくその「受け止め方」に目を向ける実践知を伝授します。
苦手な人には「自分の役柄」を演じ切るだけでいい、他人がうらやましいときこそ「必要なものはすでに持っている」と気付く──など、「心の三毒(欲・怒り・無知)」をよく観察し、与えられた環境で懸命に生きる力を身に付けるための、仏教の実学が詰まった一冊です。
- 「仕事」につまずかないヒント
- 「人間関係」につまずかないヒント
- 「自分」につまずかないヒント
- 「ないものねだり」をしないヒント
- 「分かり合えない」を乗り越えるヒント
2. 『会社でいちいち傷つかない 認知行動療法が教える、心を守り成果を出すための考え方と行動』
中島美鈴著
会社がイヤでも、簡単には辞められませんよね。転職するのも不安…という人もいるでしょう。そんなときに役立つのが、認知行動療法の考え方です。
認知行動療法の専門家が、「上司や同僚に分からないことを聞けない」「締め切りがいつもギリギリ」「上司の曖昧な指示に困る」「プレゼン前が不安でたまらない」など、職場でよくある10のケースを基に、「考え方のクセ」を知り、行動を変えるメソッドをやさしく解説します。
「あえて気分とは違う行動を取ってみる」「10代の頃に身に付いた『考え方のクセ』を知る」「『10分悩む』と決める」「休養こそ最も効率がよいと知る」など、成果を出しながら心を守るための具体的な処方箋が満載です。
- 上司や同僚の評価を気にしすぎてしまう
- 仕事が終わらない、ミスが減らない、自分はできない人?
- 仕事と気持ちを切り離す
- 疲れ、感情の揺れを事前に把握しておく
- 会社は成果を上げて、給料をもらう場だと心得る
3. 『心地よい自分が見つかる101の質問』
小林弘幸著
毎日がつまらない、他人がうらやましい、疲れが取れない…。それは、自分にとって「心地よくない」場所や人間関係にとどまり続け、自律神経が乱れているサインかもしれません。
45万部超のベストセラーシリーズ『 はじめる習慣 』『 リセットの習慣 』『 整える習慣 』の著者で、自律神経研究の第一人者の小林弘幸さんが贈る、気持ちとカラダがスッと軽くなる101の質問集。
「今日の楽しかったことを3つ挙げると?」「今いるコミュニティで我慢を続けていない?」「不安を言葉にすると?」──こうした問いに答えるだけで、忘れていた「自分にとって大事なこと」に気付き、ストレスや不調の原因が見え、日々の選択が「自分にやさしく」変わっていきます。
最初から順番に読んでも、ランダムに1ページ開く → 問いに答える → 小さな一歩を試すのでもOK。大事な人へのプレゼントにもおすすめの一冊です。
- 小さく一歩を踏み出す 行動力を整える質問
- もっと自由になる 柔軟性を整える質問
- 心のゆとりをつくる 感受性を整える質問
- 身近な喜びを発見する 自己肯定感を整える質問
- もっと心地よく生きる 人生を整える質問
4. 『人生の大問題と正しく向き合うための認知心理学』
今井むつみ著
「人は、わかっていても間違え、偏った視野をもち、誤解するもの。だからこそ、どう学び、人とつきあい、社会を生き抜いていくかを考えることが大事」。認知科学者である今井むつみさんが、慶應義塾大学SFCでの最終講義を基に、複雑で正解のない世界とどう向き合い、判断していくかを説く一冊です。
人はなぜ「確率」よりも「感情」で考えてミスをしてしまうのか、思考バイアスに流されている状態とはどういうことか、そもそも私たちは「客観的」に世界を見ることができるのか──。
記憶の脆弱さや思考のクセを知ることが、他人に過剰に振り回されない自分をつくる第一歩になります。AIには生み出せない、あなたにしかできない生き方のヒントを、28年かけて積み上げてきた認知科学の知見から手渡してくれる本です。
- 人は基本的に「論理的な思考」が苦手
- スキーマがあって初めて、高度な思考が成り立つ
- 人間独自の思考スタイルとは?
- 一般人と一流の違いは、アブダクションの精度
- AIが生み出すのは、「一般人の平均値」
5. 『最新研究でわかった! くじけない脳のつくり方』
毛内拡著
対人関係、ストレス、老化…。心が折れそうな局面でも前に進み続けるヒントを、気鋭の脳神経科学者が世界中の最新研究を基に、さまざまな側面から読み解きます。
脳は「引き算思考」が苦手で困ったときはつい「足して」しまう、見つめ合うと脳が発達する、フェイクニュースを信じて拡散してしまう理由、「1日3時間半以上」動画を見ると言語記憶が低下する可能性がある──など、脳の意外な特性や柔軟性・回復力を、ユニークなエピソードとともに分かりやすく紹介します。
「元気で長生きする脳」の共通点や、体内の炎症と認知機能の関係にも触れながら、ストレスや老化にくじけないための行動習慣も学べる、楽しく読めて役に立つ一冊です。
- 「固有名詞が出てこない」のは脳が働いている証拠
- 「1日3時間半以上」動画を見ると言語記憶が低下する
- イーロン・マスクも参入 「思考」でスマホを操作する技術
- 年齢は関係ない! 脳が若返る生活習慣
- 子どもの脳の成長 意外な真実
構成・文/磯部麻衣




