メンバーそれぞれが力を発揮していても、なぜかチームとしての成果につながらない──。そんな悩みを抱えるリーダーは少なくありません。信頼関係の築き方や心理的安全性の向上、対話の重ね方まで、チームワークを高めたい人におすすめの本を5冊、厳選しました。
1. 『だけどチームがワークしない ──“集団心理”から読み解く 残念な職場から一流のチームまで』
縄田健悟 著
優秀な人を集めたはずなのに、できあがったのはなぜか残念な組織──。そんな疑問に、社会心理学、産業・組織心理学の専門家が答えます。
本書では、集団になると人はなぜ愚かな決断をしてしまうのか、同調圧力や“社会的手抜き”はなぜ起きるのかを、科学的な知見や論文を基に解説。「烏合の衆」を一流のチームに変えるための考え方を、心理的安全性やダイバーシティといった現代的な課題も含めて分かりやすく学べる一冊です。
- 組織は「集団」だからうまくいかない
- 賢い人々でも集団になると愚かな決断をする「集団浅慮」
- 集団ではまじめなあの人もついサボる「社会的手抜き」
- みんな本心は反対なのに、みんなで賛成の拍手をする
- 真のリーダーは奉仕者である
2. 『スケーリング・ピープル 人に寄り添い、チームを強くするマネジメント戦略』
クレア・ヒューズ・ジョンソン 著、二木夢子 訳
「マネジメントが難しい」と感じた時に開いてほしいのが、この『スケーリング・ピープル 人に寄り添い、チームを強くするマネジメント戦略』。本書の中であなたの悩みに該当する項目を探せば、実務家のアドバイスや関連するリアルなエピソードを見つけられるように構成されています。
グーグルでYouTubeやGmailの急成長を支え、オンライン決済のStripeでCOO(最高執行責任者)を務めた著者が、チームづくりのすべてを丁寧に解説する、シリコンバレーの話題作。英エコノミスト誌や米ブルームバーグでも高く評価された一冊です。
自分の価値観を理解するワークや、すぐに実践できる演習とテンプレートも公開。具体的なノウハウまでしっかり学べます。
- 「言いにくいことを伝える」技術
- マネジメントとリーダーシップを区別する
- チームの状態を診断し、再構築する方法
- 仮説を基にしたコーチングと厳しいフィードバック術
- ハイ・ミドル・ローパフォーマーのマネジメント術
3. 『組織をゾーンに入れる会議の魔法』
伊賀聡 著
企業経営者や組織のリーダーであれば、誰もが事業を成長させたいと考えているでしょう。しかし、肝心の事業戦略そのものは、社長や担当役員、あるいは経営企画部門や外部コンサルタントなど"上"から与えられるケースが多く、現場の社員が「自分事化」できていないのが実情です。
博報堂でマーケティング部部長やチーフ戦略プランニングディレクターを務め、20年以上・推定2万時間超のファシリテーション経験を持つ著者は、事業成長のカギは「みんなで創る戦略」にあり、それを実現するのが「会議」だと説きます。
大抵の人が"無駄な時間"と思っているような普段の会議を、活気あふれるクリエイティブな場に変えるのは並大抵のことではありません。本書では、いつもの会議を「創発の場」に変える独自の技術を公開。巻末には、元早稲田大学ラグビー蹴球部監督・中竹竜二氏との特別対談も収録しています。
- 楽しくなければ人は動かない
- 創発を生む会議の進行術
- あの人はなぜ"天才肌"と言われるのか
- 知識創造のための「場」のデザイン
- モチベーションを高める組織運営
4. 『幸せなチームが結果を出す ウェルビーイング・マネジメント7か条』
及川美紀、前野マドカ 著
メンバー全員が幸せで、なおかつ結果も出す──そんな“ドリームチーム”には共通点がありました。
メンバーが幸せに働き、社会にその幸せを広げていくことが、未来も必要とされ続ける組織の条件。ポーラ幸せ研究所が行った調査と分析から明らかになった「幸せなチームづくり7か条」を、豊富な事例とともに紹介する一冊です。
メンバーとの向き合い方だけでなく、リーダー自身のあり方にも踏み込み、幸福度が組織と働く人に与える影響についての最新知見と、ウェルビーイング・マネジメントの実践方法をやさしく解き明かします。
- 日本を代表する経営者たちが本気で「幸せ」を語る時代
- 幸福度は売上と相関が高い
- 働く人の幸せと不幸せを決める「7因子」
- 今、幸せ? を測る5つの質問
- 幸せな職場=ぬるい職場ではない
5. 『夢中になれる組織の科学 働きがいのメカニズムを解き明かす』
小島玲子 著
仕事はなぜ「苦役」になってしまうのか、人間の行動力の源泉とは…。丸井グループの産業医であり取締役CWO(チーフ・ウェルビーイング・オフィサー)を務める著者が、仕事に夢中になって能力を発揮する──「フロー状態」で働く組織のつくり方を科学的に解き明かします。
丸井グループが実践した施策にも着目。従業員の能力を引き出した事例も多数紹介しています。青井浩社長をはじめとした経営陣が語った人的資本経営セミナーのリポートも掲載。理論と実例の両面から、チームの活性化を学べる一冊です。
- 「フロー状態」で働く社員を育てる
- 社員の成長が会社の成長に直結する「手挙げ」文化
- 挑戦と前向きな失敗を奨励する「打席数」をKPIに
- 社員の「推し」をサポート
- 「やらされ感」を科学する
構成・文/磯部麻衣




