『「時間術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(日経BP)では、著者の藤吉豊さん、小川真理子さんが時間術について書かれた100冊の名著を精読。重要なポイントを抽出し、「掲載されていた冊数」が多い順にランキング形式で紹介しています。1位から40位まで、「自分にとって役に立ちそう」と思う項目から読んでいただければと考えていますが、なかには「1~40位の項目を、もっと効率的に読みたい」「自分の悩みに直結するヒントだけを知りたい」という超タイパ思考の方もいるかもしれません。本連載では多くの人が抱えがちな「時間」に関する悩みに対して、本書の40のポイントから、その解決に向けたご提案をしていきます。1回目は、時間に追われないコツと、要領の悪さを改善する方法について。
時間に追われる日々を卒業するための2つの戦略
「時間に追われる」感覚を持っている方はいませんか。ここではそのような方のための、「やるべきことが多すぎる」「忙しすぎる」ときの、2つの戦略を提案します。
なお、文章中に登場する「27位 中身がない・ムダな会議をなくす」などの表記は、『「時間術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』の各項目に対応しています。詳細を知りたい方は、書籍該当ページを参照してください。
戦略1 やらなくていいことは、やらない
ひとつめは、「やるべきこと」を減らすという戦略です。「やるべき」と思っていることでも、よくよく見直してみると、実はやらなくていいことが少なくありません。
たとえば、「毎週○曜日」と定例開催している会議も、必要な頻度はもっと低かったり、実はチャットで十分だったりするかもしれません[27位 中身がない・ムダな会議をなくす]。「やって当然」と思っていることほど、見直す意味があるはずです。
そうしたものを見分けるために有効なのは、「『やること』ではなく『やらないこと』を決める(10位)」「自分で何でもやりすぎない(8位)」「安請け合いせずに『断る』(20位)」です。
これらを「お金で『時間を買う』(21位)」と組み合わせると、「アンケート調査は外注する」「水回りの掃除はプロに頼む」など、やるべきことの削減につながります。
戦略2 やるべきことは、短い時間で速くやる
2つめは、やめることはできないけれども、時間をかける必要のない事柄は、なるべく時短でスピーディに行う戦略です。
とくに、あらゆる方におすすめなのは、以下の3つです。
テレビは情報が集約された有益なメディアであるものの、ダラダラ見てしまうと、時間をムダにします。
スマホもテレビも、目的があって使用しているのであれば、問題ありません。しかし、忙しいと感じているのに「何となく見ていたら、時間がたっていた」となれば、それは真っ先に省く時間といえます。
もちろん、重要なことは悩んでいいのです。しかし「なんであのとき、あんなことをしてしまったんだろう」というような悩んでも取り返せないことや、心配しても仕方のないことに時間を割きすぎていないでしょうか。忙しいときには、気持ちを切り替えることも大切です。
そのほか、「メールの処理に時間をかけない(6位)」「『ショートカットキー』『辞書機能』をマスターする(31位)」では、やるべきことを短時間で済ませるコツを紹介しています。
また、「スキマ時間・移動時間をムダにしない(15位)」で、細切れの時間もやるべきことに充てることができれば、持ち時間を増やすことができます。
誰にとっても人生の時間は有限です。限られた時間を、人生を豊かにするために使いましょう。
仕事のスピードを上げて、残業を減らすには?
参考にさせていただいた100冊の中には、「残業を減らす」「仕事のスピードを上げる」ことをテーマとしている本が数多くありました。働き方改革などによって、残業抑制が当たり前となってきたからこそ、際立ってきた悩みともいえるかもしれません。
ここでは、仕事を予定通り終えられないことがある方、残業が多くて減らしたいと考えている方にとくに役立つポイントを紹介します。
「仕事が早い人」は何をしているのか?
また、締め切り設定の際には、14位で紹介した「『バッファ』を意識的につくる」ことが大切です。仮に8時間勤務だったとしても、その時間すべてを計画的に使えないことも多いもの。急ぎの仕事を頼まれたり、トラブルが起こった際に、なし崩し的に締め切りを破らずに済むように、勤務時間すべてにギチギチに予定を詰め込むのはやめましょう。
多少粗い段階でも「たたき台です」と第三者の目を入れ、やりとりを経たほうが、ひとりで抱え込んで自分にとっての完璧を目指すよりも、はるかに短時間で、より高い質を生み出すことができます。
「こんな段階で相談するのは、気が引ける」という方は、まずは「『相手の時間』を奪わない(24位)」をチェックしてみてください。あなたが完璧を目指して抱え込んでいる間に、相手は、あなたの仕事を待っているかもしれません。相手の時間を奪わないためのコツに留意しつつ、とにかくまずは「終わらせる」ことを心がけるといいでしょう。「終わらせる」ということに関しては、「すぐに終わることからどんどん片づける(40位)」も参考になります。
藤吉豊、小川真理子(著)、日経BP、1760円(税込み)

