心と体がずっと緊張していない? それは周囲の評価や相手の機嫌に左右されているから。「自分ではコントロールできないもの」から目を離し、「今の自分」に必要な小さな整え方を1つ見つけよう。そのために効くのが、「自分にとって大切なもの」を思い出し、改めて「大切にしよう」と意識するための「問いかけ」。日経ビジネス人文庫『心地よい自分が見つかる101の質問』(小林弘幸著)から抜粋・再構成してお届けする。

質問1
コントロール不能なことに縛られていませんか?

 職場の人間関係がうまくいかず、日々ストレスを感じている人は多いでしょう。
 私自身も経験がありますし、私のところに来る患者さんにもそうした状況でストレスを抱え、体や心の不調を訴える人は大勢います。

 特に組織で働いていれば、自分ではどうにもならないことがたくさんあります。
 上司とウマが合わず、嫌われていれば、正当な評価を受けることはむずかしい。
 なんとも理不尽な話ですが、それが組織というものです。

 ここで私が伝えたいのは「上司の評価」や「組織でどう認められるか」などはそもそもコントロール不能ということ。

 たしかに状況はしんどくて、理不尽かもしれません。
 しかし、ここで大事なのは「自分でコントロールできること」に目を向ける意識。

 たとえば、目の前の仕事をひとつやれば、着実に一歩前に進みます。
 何かを勉強すれば、知識が増え、自身のレベルは向上します。

 評価や出世は自分のコントロール外ですが、あなた自身の成長や達成はあなたのコントロールの中にあります。

「自分でコントロールできること」に目を向ける

質問2
「イライラしている人」に
どんなふうに向き合っていますか?

 職場でも、プライベートでもイライラしている人に出会うとこちらの自律神経も乱れ、コンディションを崩してしまいます。
 そんな人には近寄らないのが一番ですが、そうもいかない場面もあるでしょう。

 そのときはまず自律神経のことを思い出してください。

 「この人は交感神経がたかぶって、副交感神経が低い状態だなぁ」と冷静に観察します。
 そして「このままだと自分の交感神経もどんどんたかぶってしまうから、副交感神経を高めよう」と意識を切り替えてほしいのです。
 そんなふうに冷静かつ客観的になれただけでも自律神経のバランスはよくなります。

 加えて、深呼吸など副交感神経を高めるアプローチをすれば、相手の自律神経の乱れに過度に影響されずに済みます。

 ここでのポイントは「相手が怒っている」「イライラしている」という状況にのみ込まれるのではなく、あくまでも自分の「体の状態」に意識を向けること。

 心が乱されそうなときほど、意識するのは「心」ではなく「体」なのです。

「イライラしている人」を見たら「自律神経」を思い出す

質問3
不安を「言葉」にしてみてください

 誰でも何かしら不安を抱えながら生きているものです。
 あなたはどんな不安を抱えていますか。それを言葉にしてみてください。

 こういわれてみると、案外むずかしいのではないでしょうか。

 実はこの「言葉にできない」「不透明」「不明瞭」という状態自体がストレス要因となり、自律神経を乱します。

 仕事が忙しく、常にメンタルが不安定な人も「忙しさ」の正体が不明瞭であることが多いです。
 人間関係の不安やストレスも「結局、何が苦しいのか」が不透明であることは多いでしょう。

 おすすめなのはとにかく書き出すこと。
 仕事が忙しいなら、何がたいへんなのか、何をやらなければいけないのかを思い浮かぶままに書き出す。

 思いの断片でも、何でもいいので、とにかく書き出してみる。
 すると、不透明、不明瞭な状況から、少しずつ輪郭がはっきりしてきます。
 輪郭がはっきりしてくるとそれだけで自律神経は整ってきます。

自律神経を乱す原因は「不透明」にある

不安を書き出すことで自律神経が整う<br>(写真:TAKA-PON/stock.adobe.com)
不安を書き出すことで自律神経が整う
(写真:TAKA-PON/stock.adobe.com)
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