登録者数111万人超のYouTubeチャンネル「 Stardy-河野玄斗の神授業 」で、画期的な勉強法を発信する河野玄斗さん。小3から高校数学を先取り学習。東大では司法試験、医師免許、その後、公認会計士と次々に難関資格に合格。その礎は、聖光学院中高の教えで築かれたといいます。そんな河野さんに“勉強”の必要性、身につけたい次世代の能力を聞きました。日経ムック『中学受験を考えたらまず読む本 2024年版』(日本経済新聞出版)から抜粋・再構成。
小学生で高校数学を習得
父の仕事の関係で、小学校3年生までをニューヨークで過ごし、中学受験を意識したのは小学校4年生の終わりでした。母親に連れられて日能研の入塾テストを受けたのがきっかけです。アメリカで暮らしている間も、4歳から公文をやっていたので、算数と国語に関しては、あまり苦労せずに対処できました。
特に算数は得意で、小学校3年生の頃には高校数学の課程を終えていましたね。当時は、東京出版の月刊誌『中学への算数』を毎月解くのが楽しみだった記憶があります。知的好奇心が強かったのかもしれません。
灘、開成、筑駒(筑波大学付属駒場)、聖光学院を受験し、灘と聖光学院に合格。自宅から通学できる聖光学院を選びました。「Be Gentlemen(紳士たれ)」をモットーに掲げたキリスト教の学校で、礼儀を重んじ、厳しい部分もある一方、授業では朗らかな先生も多く、厳しさと自由が共存するいい環境だったと思います。
大学受験の勉強を本格的に始めたのは、高校1年生。幸い予備校の特待生として、3教科まで無償で受講でき、自習室も利用できたので、それらの特典を享受しながら3年間通って、東京大学の理科三類に合格しました。
予備校などの東大模試では10回以上A判定、自分の偏差値を考慮しても落ちる気はせず、センター試験(現在の大学入学共通テスト)と東大の2次試験しか受験しませんでした。
東大在学中に難関資格取得&起業へ
東大では、医学の知識をもった弁護士になればおもしろいことができるのではないかと考え、司法試験に挑戦。4年次の2017年に司法試験に合格しました。卒業時には、医師国家試験にも合格。ちなみに卒業後の2022年には、公認会計士試験にも挑戦して合格できたので、3大難関国家資格といわれる資格をすべて取得できました。
現在は、株式会社Stardyの代表取締役社長として、アプリ開発やYouTube配信、オンライン学習塾などを展開しています。私が東大在学中に設立した会社で、当時「自分にしかできないことはなんだろう」と考え、学習法などをYouTubeに公開したのが始まりです。
配信を通じて、受験生や、さまざまな分野で活躍中の方々の人生に影響を与えられることに魅力を感じています。



課題を発見・解決するための学習が大事
日々の業務でも感じますが、これからは課題を発見する能力、課題を解決する能力、そして、そのために学習する能力が求められると思います。
身を置くフィールドにもよりますが、AI(人工知能)などを中心に、新たな技術やサービスが出てくるなかで、いかに時流に乗ってそれらを使いこなせるかが求められていくのではないでしょうか。
ただ、技術の進歩は速いといえど、社会全体で見た進化よりも人間個人の進化のほうが速いと私は考えています。例えば、ここ数年はメタバース(仮想空間)が急速に発展していますが、あなたが今、ゼロから勉強したとしても、遅かれ早かれ最先端に近いところまで追いつくことができます。
世間一般では、課題発見と課題解決をする力を軸に考えると思いますが、それを支えるのは“勉強”なのです。
ゴールから逆算し実行する勉強法で合格
もう1点大事だと感じるのは、何をすればいいかをゴールから逆算し、優先順位を決めること。これは、私が聖光学院時代はもちろん、大学受験、資格試験対策など、現在でも行っていることです。
大きな課題に直面したとき、人によっては失敗してもいいやと諦めたり、来年でいいやと先延ばしにしたりすることもあると思いますが、私は「やることはちゃんとやる」と決めていて、自ら諦めたことはありません。
どうすればゴールできるのか、長期的な目標を決め、そのために中期的にはこれ、今はこれ、とやるべきことを決め、実行していきます。優先順位を明確化することも大切で、私は高校時代、受験に使用しない科目の優先順位を下げ、必要な対策に時間をあてていました。
当社の「Stardy」という社名は、starとstudyを掛け合わせた造語で、次世代のスターをつくるんだという想いを込めています。地域によっては、勉強している人が、「ガリ勉」「陰キャ」と揶揄(やゆ)されることもあります。
でも勉強している人、何かに向かってがんばっている人ってカッコいいし、尊いはずなんです。私自身もロールモデルになって、マイナスの風潮を変え、努力する人が輝く社会をつくっていきたいと考えています。一緒にがんばりましょう!
取材・文/安部晃司 写真/竹田宗司
『 中学受験を考えたらまず読む本 2024年版 』
初歩的な部分から一通り必要な知識を丸ごと1冊で解説する入門書。Q&A方式で「そもそも」の疑問に答えるほか、首都圏・関西圏・中京圏の中学校の偏差値一覧、教育内容に特徴がある中学校の紹介、親子の合格体験記、中学受験に備えるマネープランなど、多角的に解説します。
日本経済新聞出版編/1540円(税込み)


