お金を「ためる」「稼ぐ」「増やす」──。この3つの中で、あなたはどれが得意ですか? 新NISAの開始などで世の中が投資ムードになっているからといって、誰もが必ず投資を始めなければならないわけではないと元ファンドマネージャーの安藤真由美さんは言います。苦手なことをしても、長くは続かないからです。新刊『 お金の知識があるだけで あなたが見られるはずのとびきり輝く世界について 』から抜粋して紹介します。

最高の投資は自分への投資

 あなたは、何にお金を使うのが最もいいと思いますか? 投資の考え方で言うと、実はいいお金の使い道は決まっています。

 それは、自分にお金をかけることです。何よりもこのことを覚えておいてほしいと思います。いちばん大切なのは、自分の望む人生をイメージし、その実現のために自己投資していくことです。

 もしかしたらそんなことは簡単だと思うかもしれません。しかし、実際に「ここに百万円があるとして、あなたの望む人生のために使っていいですよ」と言われたとすると、あなたは何にお金を使いますか?

 その使い道は「あなたがどんな人生を送りたいのか」というイメージと違和感なく合うでしょうか? 私が今までお会いした方々の中でよくお見かけするのが、「自分が望む人生」と「現在の自分の生き方」が一致していない方です。

 お金は何のためにあるのでしょうか。それは、あなたらしい人生を生きるためです。人生が主でお金が従です。お金について詳しくなりたいなら、まずは「自分らしさ」を知ることです。その「自分らしさ」を丈夫に育てていくために必要となる資源(リソース)がお金です。

お金のことを知って、広い世界を見よう(写真:Fabio/stock.adobe.com)
お金のことを知って、広い世界を見よう(写真:Fabio/stock.adobe.com)
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お金のことを知るなら、「世の中」を知ることが大切

 どんな人生を送りたいのかイメージさえできれば、情報を集めて必要なものを調達していくことが可能になります。特に知るべきなのは「世の中」です。

 自分を取り巻く状況や、人々の行動様式など、なぜ世の中が今の形で動いているのか、今後どのような変化が生じる可能性がありそうか、世の中をしっかりとらえることが必要です。

 こう聞くと難しいと感じるかもしれません。しかし、「自分なりにしっかり考える」だけでいいのです。そんな姿勢を持つことが、お金とつきあう上での基本になります。難しいからと、お金に関して他人の情報をうのみにしたり、誰かに任せたりしてしまうことはとても危険なことです。自分なりに考える姿勢を忘れないでください。

「ためる」「稼ぐ」「増やす」の中から自分が得意なものに重点を置く

 お金には、「ためる」「稼ぐ」「増やす」の3つの側面があります。「ためる」は節約したり管理したりすること、「稼ぐ」は働いてお金を得ること、「増やす」は投資だと思ってください。

 あなたは、この3つの中のどれがいちばん得意ですか? 今、社会が投資ムードになっているといっても、無理に投資に比重を置く必要はありません。得意なことを中心にしましょう。自分に向いていないことを一生懸命するよりも、得意なことを柱にするほうが長く続きます。どれを中心にしても大丈夫です。

 お金はずっとつきあうものなので、無理は禁物です。「自分らしく」長くつきあえるのがいちばんです。

 お金とつきあう際に忘れてはいけないのは、「お金は自分の人生をよくするために存在する」ということです。お金をためるために好きなことを我慢したり、好きではない職場で働いたりしていませんか?
 お金は、自分を輝かせるためのただの道具です。あなたの人生はあなたが主役で、お金に主役の座を譲りわたしてはいけません。
 この本では、「貯金」「働く」「投資」の3つの側面から、元一流ファンドマネージャーがわかりやすく解説します。「一銀行に1000万円以上預けると、銀行が倒産したときに返ってこない可能性がある」「副業の方法」「目論見書のどこをどう読めばいいのか」など、本書は読めばお金に強くなり、苦手意識もなくなる内容をたくさんつめこみました。楽しみながら、お金の知識を増やしましょう。

安藤真由美著、日経BP、1760円(税込み)