『売り方の正解 小さなお店が生き残る50のヒント』(竹内謙礼著)は、人も資金も足りない小さなお店や会社が行うべき販促・集客法を紹介しています。本書のエッセンスをひと言でいえば「アナログとデジタルのいいとこどり」。この連載では本書のさわりや著者の寄稿記事などを掲載していきます。3回目は「グーグルマップにお店の情報を載せなさい」です。

「グーグルビジネスプロフィール」を使う

 タッチポイント、すなわちお店とお客との接点は、来店の前から始まっている。数年前までは、来店したお客をもてなし、満足させることができれば、売り上げにつながった。

 しかし、今のお客は来店前に、口コミやSNS(交流サイト)の情報を収集し、「ここは間違いない」と思って初めて、来店するようになった。

 すなわち、お客が来店してからではなく、来店前から勝負は始まっている。ネット上にある情報をお客が見て、支持しなければ、来店さえしてもらえないのである。

 こうした消費行動の変化の中で、集客の要になっているのが、「グーグルビジネスプロフィール」である。グーグルビジネスプロフィールとは、グーグルマップに口コミや店舗情報を掲載できる無料のサービスで、今や実店舗運営に欠かせない集客ツールとなっている。一度登録すれば、細かなメンテナンスは不要で、管理運営はSNSより容易である。費用もほとんどかからないし、コツをつかめばネットの知識が乏しくても集客ツールとして活用できる。

 以下、グーグルビジネスプロフィールの運用ポイントを3つ挙げてみよう。

キーワードを意識して管理運営する

 1つ目はキーワードを意識した運用を心がけること。たとえば、お客が自動車修理工場を探すとき、「自動車修理」というストレートな言葉では検索しない。それよりは「安い車検」や「タイヤ交換」など、生活に密着したキーワードで探す場合が多い。

 すなわち、お客がグーグルマップ上で検索するときに、どんなキーワードを使うのかを意識し店舗情報を掲載することが、グーグルビジネスプロフィールに欠かせないマーケティング手法である。

 グーグルビジネスプロフィール上で、検索対象になっているのは、「最新情報」と「クチコミ」の2項目である。常に検索キーワードを意識して最新情報を載せること。さらに、口コミレビューでも検索されやすい内容になるような施策を行う。

 たとえば、チキン南蛮をメインで販売している飲食店であれば、口コミのお願いの案内ポスターのところに「チキン南蛮などの料理の感想を書いてもらえればうれしいです」と書けば、チキン南蛮の書き込みをする人が増えて、グーグルマップでチキン南蛮のおいしいお店を探している人の検索にヒットするようになって、誘客することができるようになる。

 2つ目は、「お店に行ってみたい」と思われる情報を発信すること。商品とサービスの内容、店内や商品の写真を魅力的に見せて来店を促す。

 グーグルマップを検索しお店を探している人は、新規客の可能性が高いだろう。初見のお客に、いかに警戒心を持たずに来店してもらえるかが、コンテンツ作りに必要不可欠である。「駅から○分」「○○の交差点近く」など場所を特定しやすい情報を載せる。またスタッフが働いている場面の写真やサービス内容を伝える動画を載せ、お客に疑似体験してもらう。

 定休日や営業時間の変更は小まめに行うことである。お客がグーグルマップ上の情報を信じてお店に足を運んだのに、店が閉まっていると、レビューに文句を書かれるだけでなく、グーグルからアカウント停止等の罰則を受けてしまう可能性もある。とりわけ大型連休や年末年始の長期連休に関しては、営業日時が正しいかどうかよく注意するといい。

(イラスト:諒将)
(イラスト:諒将)
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 3つ目は、クチコミ対策である。新規の客はレビューをチェックし、来店するかどうか決めている。低い評価のレビューが多ければ当然敬遠するようになり、集客に大きな影響を与える。

 レビューに対してはなるべく早く、適切な返信をすべきである。良い評価のレビューだけでなく、悪い評価のレビューにも素早く返信することが、レビューを読んでいるお客への好感度を高めることになる。

 とりわけ悪いレビューは新規客の注意を引きやすい。時にはクレームに対して適切な謝罪をすることも必要だ。

 理不尽で悪質なレビューも多いから、精神的な苦痛を伴う。しかし、新規客が見ていることを意識し、誠心誠意返信を書くべきである。誠実な文章で謝罪をすれば、好感を持ってもらえて来店につながるかもしれない。文章を書くのが苦手であれば、生成AI(人工知能)に代替させるのも一手である。

 なお、従業員に自店のレビューを書かせたり、良いレビューを書いてもらう見返りに、プレゼントや割引を提案したりすることは、グーグルビジネスプロフィールのガイドラインの違反行為となる。

 場合によっては、アカウント停止等の罰則を受ける可能性もある。レビュー対策は細心の注意を払い、管理運用すべきである。

グーグルビジネスプロフィールは一度登録すれば、細かなメンテナンスは不要だ(写真:DreamyDesignsCo/stock.adobe.com)
グーグルビジネスプロフィールは一度登録すれば、細かなメンテナンスは不要だ(写真:DreamyDesignsCo/stock.adobe.com)
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アナログとデジタルの「いいとこどり」で行こう。「お店のQRコードは大きく」「コピーは生成AIで大量に作る」「お客が笑顔になる商品名をつける」。小さいお店だからこそできる売上アップ、集客手法を教えます。

竹内謙礼著/日本経済新聞出版/1760円(税込み)