内容紹介

小泉進次郎はどのような理念で動いているのか? 日本で最も注目されているにもかかわらず、あまりにも知られていない素顔に迫る。

おすすめポイント

復興支援、全農改革、国会改革、初入閣――。
次代のエースと嘱望され、2019年の内閣改造で環境大臣として初入閣した小泉進次郎。
だが政治家として何を考え、変えようとしているのかは必ずしも伝わっていない。
本書は、秘書時代から今日まで、変容する日本政治のなかで小泉進次郎がどのような役割を果たしてきたのかを明らかにするもの。選挙の「人寄せパンダ」役やメディアでの発信、表舞台での言葉から創られた「虚像キャラ」を離れ、永田町の密室、政権与党の中枢で権力の何を見て、どう考え、行動してきたのか、実像を掘り下げる。
親子二代にわたって取材してきた記者だから描ける骨太のノンフィクション。2019年は小泉進次郎氏にとって人生最大級の激動の年となりました。自民党から衆院議員に初当選して、8月30日でまる10年を迎え、その直前に、結婚と2020年早々にも第一子が誕生するという二重の慶事を公表しました。9月に発足した第四次安倍晋三再改造内閣では、環境相・内閣府特命相(原子力防災担当)に任命されました。戦後三番目に若い38歳での初入閣です。

永田町では、実年齢だとまだまだ若い方ですが、当選四回で初入閣して「若手議員」の時代はもう終わりました。自分たちの世代の出番だと見据えてきた2020年東京五輪・パラリンピック後も目前です。

ポスト安倍を競う熾烈な権力闘争の主役へと飛躍できるかどうかの岐路に立っているのです。
本書は、権力とどのように向き合うのか。自分が権力を取ったらどうマネジメントし、何をやるのか。そして、権力をどうやって奪取しに行くのか。本書は「政治家という生き方」を選んだ彼がこれらを日々考え、格闘し続けてきた一〇年の政治行動のドキュメントです。

筆者の清水氏は、小泉政権の強さの秘密を解明した『官邸主導』『経済財政戦記』、第一次安倍政権の崩壊のメカニズムを描ききった『首相の蹉跌』と、骨太の政治ノンフィクションを書き続けている日経新聞の政治記者です。今回の本も日本のマスコミが報じ切れていない小泉純一郎の実像に迫る力作です。

(2019.11.26)