内容紹介

なぜ繰り返すのか、メガバンクの失敗に学ぶ

みずほ銀行で2021年2月からの12カ月間に11回ものシステム障害が発生した。
2002年、2011年と大規模システム障害を起こし、それを反省して2019年までに勘定系システムを全面刷新したみずほ銀行だったが、トラブルは繰り返された。

システム障害はなぜ起きたのか。みずほ銀行ではなぜシステム障害が繰り返されるのか。
情報システムは人が開発・運用するものでトラブルは避けられないのだから、情報システムを利用する組織には、システム障害が起きても顧客や業務に影響を与えないで済ませられるレジリエンシー(復元性)が必要だ。

情報システムの専門誌「日経コンピュータ」が執筆する本書は、みずほ銀行の失敗を教訓に、組織のレジリエンシー高めるための方策を探る。

<目次>
はじめに
第1章 前代未聞、12カ月で11回のシステム障害
第2章 行内で何が起きたのか、システム障害の真相
第3章 なぜ障害は拡大した、15個の疑問点

・疑問1:なぜデータベースは更新不能になったのか
・疑問2:なぜDBの更新不能がATMのカード取り込みにつながったのか
・疑問3:なぜ「二重エラー」が発生したのか
・疑問4:なぜ一度減ったATMのカード取り込みが急増したのか
・疑問5:なぜ警告やエラーは見逃されたのか
・疑問6:なぜ障害の規模や原因を見誤ったのか
・疑問7:なぜ頭取に情報が届かなかったのか
・疑問8:なぜ営業店での顧客対応が遅れたのか
・疑問9:なぜe-口座への一括切り替え処理を2~3月に実施したのか
・疑問10:なぜインデックスファイルをメモリーに置いたのか
・疑問11:なぜインデックスファイルのリスクを見逃したのか
・疑問12:なぜSOAなのに被害が拡大したのか
・疑問13:2月28日はどの不手際が致命傷になったのか
・疑問14:8月20日はなぜDBをすぐに復旧できなかったのか
・疑問15:なぜハードウエア障害が頻発したのか
第4章 金融庁が分析する「原因」「背景」「真因」
第5章 障害を繰り返すみずほ銀行のシステム、その歴史を紐解く
第6章 なぜみずほ銀行でだけ、何度も障害が起きるのか
第7章 みずほ銀行は立ち直れるのか

おわりに