内容紹介

ソフトウェアで新たな価値を生み出そうとする企業と、そうでない企業との差は、さらに開きつつあります。今こそソフトウェアを武器に真のDXに取り組む時です。
ソフトウェアの進化スピードと柔軟性を武器にして(手の内化して)、事業価値や顧客体験を向上させるプロダクト(製品やサービス)を生み出す方法を解説します。

第2版の構成は次の通りです。時代の変化を反映して第1版から大きく内容構成を見直しています。
1章では、現代社会における「体験のサービス化」の加速と、それを支える技術の重要性を解き明かします。同時に、人工知能(AI)の進化とその社会への影響、特にサービス化に与える影響についても解説し、今後を見据えたソフトウェアファーストの意義と本質を示します。
・続く2章では、ソフトウェアファーストに成功する企業と失敗する企業の違いを浮き彫りにします。さらに、日本のデジタル敗戦とその原因、製造業の現状と展望、コロナ禍で進んだ小売業の変革などを通じて、成否を分ける要因を明らかにし、成功への道筋を示します。
・その上で3章では、ソフトウェアファーストを実現する手段を説明します。迅速に新しいプロダクトを投入して、顧客のニーズに的確に応えるための具体的なステップとマネジメントを解説します。
4章では、「手の内化」に必要な今どきの開発技法を、経営層にも理解していただけるよう、かみ砕きつつなるべく端的に説明します。DXの成功に欠かせない技術に対する見識を高め、技術選定やデータ活用の勘所を理解していただく狙いです。
・続いていよいよ、DX実践を担う組織と人材について説明します。5章では、経営層はもとより、エンジニアの方々にも向けて、強い開発組織を形づくる方法を説明します。そして6章では、そうした組織で活躍できる人材になるためにすべきことを示します。
・最後の7章では、日本企業がソフトウェアファーストを実践すべき領域と方策について、著者の考えを述べます。読者にイメージを持ってもらいやすいよう、なるべく具体的に記します。

世界的IT企業で働き、現在は製造業をはじめとする日本企業の変革にも携わる著者による、今どきの、そしてこれからの「ソフトウェアファーストなプロダクト開発論」。プロダクト開発を率いる経営層はもちろん、実践に携わるマネジャーエンジニアに向けて初版から内容を大幅改訂


本書で一貫して主張してきたのは、ソフトウェアが現代のビジネスにおいて最も重要な要素であるということです。ソフトウェアファーストのアプローチは、単なる技術的な選択ではなく、企業戦略の根幹に据えるべき考え方です。
第1に、ソフトウェアは顧客価値の最大化に直結します。顧客が真に求めるものを理解し、それを実現するための手段としてソフトウェアを活用することで、競争優位を築くことができます。
第2に、ソフトウェアは事業価値の最大化にも直結します。ソフトウェアを使ったリカーリング(継続課金)ビジネスモデルは、持続可能な収益を生み出し、ビジネスをスケールさせる力を持っています。
第3に、ソフトウェアは企業の適応力と迅速性を高めます。変化する市場環境や顧客ニーズに迅速に対応するには、柔軟かつスピーディーなプロダクト開発が不可欠です。ソフトウェアを中核に据えることで、企業は変化に対する耐性を持つだけでなく、変化を起こす側に回ることも可能になります。既存の仕組みや業界構造を抜本的に変革する、いわゆるディスラプター(破壊者)となり得るのです。
「おわりに」より

【目次】
1章 ソフトウェアファーストとは何か
2章 DX失敗の原因と製造業信仰からの脱却
3章 ソフトウェアファーストを実現する手段
4章 「手の内化」に必要な今どきの開発技法
5章 組織に求められる変革
6章 各人材に求められる変革
7章 日本企業への提言
補章 DXの定義と前提を確認する