その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は柳澤大輔さんの 『アイデアは考えるな。』 です。
【はじめに】
いま、あらゆる仕事で「考えること」が求められています。
商品開発、提案営業、市場分析、広告制作……。どんな仕事をしていても、アタマを使って、「すごいアイデア」を出すことが期待されているのです。
それは、僕らの会社が活動しているインターネット業界でも同じ。
発注を受けたクライアントのウェブ制作も、自分たちのオリジナルサービスの開発も、すべてはアイデア次第。
アイデアに会社の生き死にがかかっているとも言えます。
だから、もし「すごいアイデア」を出すことができるノウハウがあれば、きっと、ものすごく重宝されるでしょう。
でも残念ながら、はっきり言って「すごいアイデア」は誰にでも出せるわけじゃありません。
むしろほとんどの人は「すごいアイデア」を出せないでしょう。
でも、「すごいアイデア」ではなく、「すごくないアイデア」であれば、誰にでも出せるようになります。
「すごくないアイデア」を出せるようになってもしょうがないじゃないか……。
ですって? それは違います。
「すごくないアイデア」を出すことには、大きな意味があります。
アイデアを出せないという悩みを持つ人の共通点は、「すごいアイデア」を出そうとしてしまっていることです。
でも、「すごいアイデア」を出している人は、その何倍も「すごくないアイデア」を出しています。
だから、まずは「すごくないアイデア」をたくさん出すところから始めるべきなのです。
「すごくないアイデア」を出すことの意味は他にもあります。もし仕事で行き詰まってしまったときには、たくさんアイデアを出すことで、気持ちがどんどん前向きになってくるでしょう。
人は、打つ手があるとわかることでポジティブになれます。
もし、あなたが仕事をつまらないと感じているのだとしたら、それはアイデアが足りないからかもしれません。
アイデアをたくさん出せば、仕事が面白くなってきます。これは本当です。
アイデアがいっぱいの人は、深刻にならないのです。
また、よくやりたいことが見つからないという人がいますが、それは言い換えると、思いつかないだけなのです。アイデアを出すと、自然とそれがやりたいことになります。ということは、アイデアを出せる人になれば、自然とやりたいことがある人になります。
あなたの周りにアイデアマンはいませんか? そのアイデアマンは、目の前の仕事をとても面白がっていませんか?
これでもかとばかりにたくさんのアイデアを出す人からは、仕事がつまらないとか、誰かが気に入らないといった愚痴を聞いたことがありません。
どうせなら、面白く働きたいと思いませんか?
どんな仕事でも面白がれる「面白がり屋」になれば、自分はもちろん楽しくなるし、「一緒に仕事をしませんか?」とたくさんの人から言われるようになります。
そんな面白がり屋になるためには、アイデアをたくさん出せるようになる必要があります。
つまり、「アイデアをたくさん出すためのノウハウ」は「楽しく働くノウハウ」でもあるのです。
これは「面白法人」を名乗り、楽しく働くことにこだわってきた僕たちが、実践してきたからこそわかったことです。
この本には、そんな「アイデアを出すノウハウ」と「楽しく働くノウハウ」の両方が詰め込んであります。
あなたは、仕事を思いっきり楽しめていますか?
アイデアをたくさん出せるようになると、仕事が本当に楽しくなってきますよ。
これは本当です。
では、楽しんで読んでください!
【目次】