その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は城塚音也さんの『 生成AI 世界を変革するテクノロジー(日経文庫ビジュアル) 』。「まえがき」をお届けします。
【まえがき】
本書は生成AIの時代において必要なAIを活用するために必要な情報をまとめた本です。生成AIを理解するために必要な基本的な情報や実際に活用するために必要な活用の仕方、注意すべきリスク、トレンド、事例に加えて、生成AIの進化がもたらす未来について解説しています。
進化の激しいテクノロジーであるため、できるだけ最新の情報を盛り込むようにしています。また、生成AIを正しく理解するために役立つことから、通常の入門書では省略されがちな生成AIの仕組みについても全体像がわかるように説明しています。
筆者の前著『日経文庫ビジュアル AI(人工知能)』(2019年)は生成AIのビッグバン以前に書かれた本ですが、筆者は本の中で、AIの今後について①「AIの今後のトレンドはコンテンツの生成になる」②「RPAはAIと融合して広く普及する」③「AIはより賢くなり東大の試験をクリアする」という3つの予測をしました。これらの予測は「生成AIの時代の到来」「AIエージェントの実用化」「大規模推論モデルによる東大入試クリア」という形ですべて的中しています。
筆者の予測の根拠はのちに生成AIの基盤技術となるtransformerを使った言語モデルBERTが、2018年に初めて言語理解のベンチマークで人間の精度を上回ったことです。筆者の期待通りtransformerはその後、ChatGPTを生み出し、生成AIの時代を拓きました。本書のタイトルには、このtransformerにちなんで、「世界を変革(transform)するテクノロジー」を入れました。
生成AIは人間の能力を強化し、豊かな生活をもたらす素晴らしいテクノロジーですが、無視できないリスクや悪影響などのマイナス面も存在します。しかしながら生成AIのもたらす恩恵はあまりにも大きく、生成AI以前の時代に後戻りすることはありません。
生成AIの進化と、ビジネスや社会への浸透が加速している今日、生成AIを正しく理解し、活用できる能力を持てるかどうかは、読者のみなさんの可能性を大きく左右することになります。本書が読者のみなさんが生成AI時代のビジネスや社会の中で活躍するための一助となれば幸いです。
2025年9月
城塚 音也
【目次】



