その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は森・濱田松本法律事務所(編)の『 ミニ株主総会化する取締役会 令和に問われる新しいスタンダード 』。「まえがき」をお届けします。

【まえがき】

 本書は、経営者を含む取締役会関係者のみならず、取締役会を理解する必要のあるビジネスパーソンを対象にしている。「ミニ株主総会」ともいうべき様相になりつつある日本の上場企業の取締役会に訪れている大きな変化について、多様な視点から、簡明かつ端的に示すことを意図したものである。書名と同タイトルで2024年7月に開催した森・濱田松本法律事務所主催のセミナーをベースに新たに書き起こしたものであるが、セミナーで取り上げられなかった、社外取締役が過半数を超過した取締役会の役割に言及する11章も追加している。

 日本の上場企業のコーポレート・ガバナンスは、2015年のコーポレートガバナンス・コードの策定から約10年を経て、再び加速しようとしている。このことは、長年問題視されていた「PBR問題」が、2023年の東京証券取引所の要請をトリガーとして大きく動いたことにも表れている。

 そして、この加速により、従来とは異なる段階・ステージに移るのが取締役会である。とうとう取締役会の過半数を社外取締役が占める時代が到来しようとしているが、このことは、取締役会の姿を従来とは異質なものに変え、取締役会が、いわばミニ株主総会となる会社の増加が予想される。このような潮目の時期に、本書が取締役会に関わる方々の参考になれば幸いである。

 本書のベースとなったセミナー開催にあたっては、森・濱田松本法律事務所の広報担当スタッフの献身的な協力を得た。また、日経BPの網野一憲氏には、本書の企画から編集まで担当いただいた。そして、本書は、弊所のクライアント企業の取締役会関係者とともに協働した膨大な業務の蓄積が前提となっている。皆様に感謝申し上げたい。

2024年10月
筆者を代表して  澤口 実


【目次】

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