1冊10分で読める書籍要約サービス「flier(フライヤー)」では現在3100冊以上の要約を提供、企業向けの「法人版」を通して多くのビジネスパーソンに活用されています。さて、どんな人が、どんな本の要約にアクセスしているのか。2023年2月の「年代別」ランキングを算出しました。「今、読んでおくべき本」を選ぶ際に、ぜひお役立てください。

 書籍要約サービス「flier」の2023年2月「年代別」ランキングです(対象期間:2023年2月1日~28日)。20代、30代、40代、50代、60代で、それぞれトップ10を算出しました。

■20代
順位 書籍名 著者名 出版社名
1 働く君に贈る25の言葉 佐々木常夫 PHP研究所
2 「言葉にできる」は武器になる。 梅田悟司 日経BP(日本経済新聞出版)
3 付加価値のつくりかた 田尻望 かんき出版
4 佐久間宣行のずるい仕事術 佐久間宣行 ダイヤモンド社
5 「また会いたい!」と言われる 一流の話し方 桑野麻衣 明日香出版社
6 君は誰と生きるか 永松茂久 フォレスト出版
7 完訳 7つの習慣 人格主義の回復 スティーブン・R・コヴィー(著)、フランクリン・コヴィー・ジャパン(訳) キングベアー出版
8 13歳からの地政学:カイゾクとの地球儀航海 田中孝幸 東洋経済新報社
9 時間最短化、成果最大化の法則──1日1話インストールする“できる人”の思考アルゴリズム 木下勝寿 ダイヤモンド社
10 ビジネス心理学の成功法則100を1冊にまとめてみました 内藤誼人 青春出版社
■30代
順位 書籍名 著者名 出版社名
1 付加価値のつくりかた 田尻望 かんき出版
2 佐久間宣行のずるい仕事術 佐久間宣行 ダイヤモンド社
3 「言葉にできる」は武器になる。 梅田悟司 日経BP(日本経済新聞出版)
4 君は誰と生きるか 永松茂久 フォレスト出版
5 脂肪を落としたければ、食べる時間を変えなさい 柴田重信 講談社
6 説明がうまい人はやっている「数学的」話し方トレーニング 説得力が飛躍的にアップする28問 深沢真太郎 PHP研究所
7 思考力の地図 論理とひらめきを使いこなせる頭のつくり方 細谷功 KADOKAWA
8 今すぐ結果が出る 1ページ思考 長谷川晋 ダイヤモンド社
9 「また会いたい!」と言われる 一流の話し方 桑野麻衣 明日香出版社
10 聞き方の一流、二流、三流 松橋良紀 明日香出版社
■40代
順位 書籍名 著者名 出版社名
1 佐久間宣行のずるい仕事術 佐久間宣行 ダイヤモンド社
2 付加価値のつくりかた 田尻望 かんき出版
3 「言葉にできる」は武器になる。 梅田悟司 日経BP(日本経済新聞出版)
4 脂肪を落としたければ、食べる時間を変えなさい 柴田重信 講談社
5 君は誰と生きるか 永松茂久 フォレスト出版
6 13歳からの地政学:カイゾクとの地球儀航海 田中孝幸 東洋経済新報社
7 ビジネス心理学の成功法則100を1冊にまとめてみました 内藤誼人 青春出版社
8 「また会いたい!」と言われる 一流の話し方 桑野麻衣 明日香出版社
8 説明がうまい人はやっている「数学的」話し方トレーニング 説得力が飛躍的にアップする28問 深沢真太郎 PHP研究所
10 思考力の地図 論理とひらめきを使いこなせる頭のつくり方 細谷功 KADOKAWA
■50代
順位 書籍名 著者名 出版社名
1 付加価値のつくりかた 田尻望 かんき出版
2 佐久間宣行のずるい仕事術 佐久間宣行 ダイヤモンド社
3 脂肪を落としたければ、食べる時間を変えなさい 柴田重信 講談社
4 「言葉にできる」は武器になる。 梅田悟司 日経BP(日本経済新聞出版)
5 13歳からの地政学:カイゾクとの地球儀航海 田中孝幸 東洋経済新報社
6 説明がうまい人はやっている「数学的」話し方トレーニング 説得力が飛躍的にアップする28問 深沢真太郎 PHP研究所
7 君は誰と生きるか 永松茂久 フォレスト出版
8 聞き方の一流、二流、三流 松橋良紀 明日香出版社
9 頭のいい人の対人関係 誰とでも対等な関係を築く交渉術 犬塚壮志 サンクチュアリ・パブリッシング
10 思考力の地図 論理とひらめきを使いこなせる頭のつくり方 細谷功 KADOKAWA
■60代
順位 書籍名 著者名 出版社名
1 脂肪を落としたければ、食べる時間を変えなさい 柴田重信 講談社
2 13歳からの地政学:カイゾクとの地球儀航海 田中孝幸 東洋経済新報社
3 君は誰と生きるか 永松茂久 フォレスト出版
4 「また会いたい!」と言われる 一流の話し方 桑野麻衣 明日香出版社
5 佐久間宣行のずるい仕事術 佐久間宣行 ダイヤモンド社
6 付加価値のつくりかた 田尻望 かんき出版
7 「言葉にできる」は武器になる。 梅田悟司 日経BP(日本経済新聞出版)
8 説明がうまい人はやっている「数学的」話し方トレーニング 説得力が飛躍的にアップする28問 深沢真太郎 PHP研究所
9 日本でいちばん大切にしたい会社8 坂本光司 あさ出版
10 頭のいい人の対人関係 誰とでも対等な関係を築く交渉術 犬塚壮志 サンクチュアリ・パブリッシング

「付加価値の創造」をスキルとして習得

 すべての年代でランクインした作品が4作ありました。

 30代と50代で1位となったのが、『付加価値のつくりかた』(田尻望著、かんき出版)。「付加価値の創造こそ存在意義」を旗印に高収益企業として名をはせるキーエンス出身の著者が、付加価値の創造を「あらゆるビジネス活動の根幹を支えるもの」と位置づけ、それをスキルとして身に付けるための方法を説きます。

 40代で1位となったのが、『佐久間宣行のずるい仕事術』(佐久間宣行著、ダイヤモンド社)。2021年にテレビ東京を退社・独立後も同局の番組プロデュースを続ける希代のヒットメーカーが「なんでこんなに好きなことばかりできるのか?」「なぜ熱狂的なファンをつくることができるのか?」など62のポイントを公開しています。

 『君は誰と生きるか』(永松茂久著、フォレスト出版)はミリオンセラー『人は話し方が9割』の著者による「人間関係論」。自分にとって本当に大切な人とは? 人とのつながりの少なさに焦る読者を、師匠と若者の対話形式で優しく導きます。

プロたちに学び、「言葉」を磨く

 全世代でランクインしたもう1冊が『「言葉にできる」は武器になる。』(梅田悟司著、日経BP=日本経済新聞出版)。新刊『きみの人生に作戦名を。』などと合わせ累計50万部超の「言葉のプロ」が2016年に著したロングセラーが、20代で2位、30代と40代で3位と高い支持を集めました。

 ほかにも、50代以外でランクインした『「また会いたい!」と言われる 一流の話し方』(桑野麻衣、明日香出版社)や、20代以外でランクインした『説明がうまい人はやっている「数学的」話し方トレーニング 説得力が飛躍的にアップする28問』(深沢真太郎著、PHP研究所)、50代と60代でランクインした『頭のいい人の対人関係 誰とでも対等な関係を築く交渉術』(犬塚壮志著、サンクチュアリ・パブリッシング)など「言葉を武器に、味方に」するための本がズラリ。世代を越えた関心の高さが見て取れます。

2023年2月 必読の1冊 from flierランキング

『「言葉にできる」は武器になる。』

梅田悟司(著)
日本経済新聞出版
1650円
2016年08月25日刊

<おすすめポイント>

 コミュニケーションにおいて何より重要なのは、「相手に納得・共感・共鳴して、想定通りに動いてもらうこと」だろう。だからこそ書店には、説明術やプレゼンテクニックを指南する書籍が多く並んでいる。

 ところが、それらの書籍を参考にして「うまく話せた!」と思っても、自分の言葉になったとたん、どこか説得力に欠けてしまうことがある。逆に、言葉数が少なく、その一つひとつがシンプルだったとしても、心を掴まれることもある。その違いはいったい何なのだろうか。本書はその答えをくれる。

 本書の特徴は、「外に向かう言葉」よりも「内なる言葉」、つまり自分の頭の中にある言葉に目を向けている点だ。自分の「内なる言葉」を明確にし、幅と奥行きを持たせることで、自ずと「外に向かう言葉」が磨かれると著者はいう。

 著者は、「バイトするなら、タウンワーク。」や「世界は誰かの仕事でできている。」などのコピーで知られる、コピーライターの梅田悟司氏だ。梅田氏オリジナルのメソッドを習慣化することで、「内なる言葉」が整理され、説得力のある「外に向かう言葉」を紡ぎ出せるようになる。

 言葉がただ単に伝わるだけでなく、人の心を動かすレベルに到達するときに、多くの言葉やしゃれた表現は必ずしも必要ではない。カギとなるのは、その人の熱い思いや考えが言葉に反映されていることだ。うまく伝わらない、いつも定型文に逃げてしまう、思いはあるがうまく言葉にならない……そんな人に、本書のメソッドを試してほしい。
(ライター:菅谷真帆子)

リンク>>『「言葉にできる」は武器になる。』| 本の要約サイト flier

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