エクセルは仕事の必携ツールだが、学ぶ範囲が広く、何から手を付ければいいか分からないのが実情だ。そこで参考にしたいのが、ワークマンだ。僅か10年で売り上げを2.6倍へと拡大させた好調の背景には、全社員がエクセルを現場仕事の切り札として用いている事実がある。新刊 『ワークマン式エクセル』 では、エクセルで作られた門外不出の独自分析ツールを公開。エクセルの生きた使い方を学べる一冊となっている。

『ワークマン式エクセル』発売
2022年11月28日発売の『ワークマン式エクセル』

 エクセルが持つ効果は絶大。そう納得させられるのが、ずば抜けた実績を出し続けるワークマンだ。同社は2022年3月期の決算をチェーン全店で1566億円と過去最高の売上高で迎え、12年同期比で2.6倍の急成長ぶりを見せる。22年7月末時点の国内店舗数は956店と、1000店舗の大台が視野に入ってきた。この数年の動きを見ると、18年に一般向けアウトドアとスポーツウエアを扱う「WORKMAN Plus(ワークマンプラス)」、20年に女性向けの「#ワークマン女子」、22年4月に靴専門店「WORKMAN Shoes(ワークマンシューズ)」と新業態店を相次いでオープン。多くの消費者が足を運び、新規開拓に成功している。

 モノが売れない現代でも結果を出し続けられているのは、ワークマンがエクセルを経営に取り入れているからだ。全社員がエクセルを学び、現場仕事の切り札として使う。特に注目すべきは独自の各種分析ツールで、これらを日々駆使して、チェーン店の売り上げをアップさせている。

 本書ではワークマン独自の分析ツール7個と、それらを理解するのに必要なエクセル関数や基本操作を解説する。まず押さえるのが基本操作だ。作業の効率を上げたり、ミスの発生を抑えたりできるようになる。例えば、オートフィルなら、連番表記を瞬時に入力できる。あるいは条件付き書式のデータバーを使えば、セルに“小さな棒グラフ”を表示して大小関係を分かりやすくできる。

 基本操作を一通り理解したら、次はエクセル関数に進む。本書では重宝する30個を厳選して取り上げたので、効率よく学べる。複数の関数を組み合わせて、ビジネスシーンでよくありがちな問題を解決する方法を紹介している点も、本書ならではの特徴だ。

 そしてワークマンツールだ。売り上げ増への影響の程度を商品カテゴリーごとに見る「寄与度分析」、あるいは、過去データを基に予測を立てて商品の売れ時を逃さない「個店販売ピーク」。ワークマンで実際に使われている7つのツールを手本にして、エクセル関数の生きた使い方の勘所をつかめる。

 本書は「エクセルの基本操作」→「30の頻出エクセル関数(基本編、応用編)」→「ワークマンツール」と、段階を踏んで理解を少しずつ深める構成になっている。ぜひ手に取って、日々の仕事に役立ててほしい。

【目次】
●本書について
●はじめに
●Chapter1 エクセルの基本操作
●Chapter2 30の頻出エクセル関数 【基本編】【応用編】
●Chapter3 ワークマンツール

土屋哲雄(著)、日経BP、1980円(税込み)、2022年11月28日発売

【著者について】

土屋 哲雄(つちや てつお)氏
ワークマン専務取締役
東京大学経済学部卒。三井物産入社後、海外留学を経て三井物産デジタル社長に就任。本社経営企画室次長、三井情報取締役を歴任し、2012年ワークマンに入社。18年に新業態店「WORKMAN Plus」を仕掛けて大ヒット。20年に女性目線の「#ワークマン女子」、22年4月には「WORKMAN Shoes」を立ち上げ快進撃中。19年より現職、22年7月より東北大学特任教授も務める。著書に『ワークマン式「しない経営」』(ダイヤモンド社)、『ホワイトフランチャイズ ワークマンのノルマ・残業なしでも年収1000万円以上稼がせる仕組み』(KADOKAWA)

日経クロストレンド 2022年10月25日付の記事を転載]