1冊10分で読める書籍要約サービス「flier(フライヤー)」では現在3000冊以上の要約を提供、企業向けの「法人版」を通して多くのビジネスパーソンに活用されています。さて、どんな人が、どんな本の要約にアクセスしているのか。2022年11月の「年代別」ランキングを算出しました。「今、読んでおくべき本」を選ぶ際に、ぜひお役立てください。

 書籍要約サービス「flier」の2022年11月「年代別」ランキングです(対象期間:2022年11月1日~30日)。20代、30代、40代、50代、60代で、それぞれトップ10を算出しました。

■20代
順位 書籍名 著者名 出版社名
1 話し方で損する人 得する人 五百田達成 ディスカヴァー・トゥエンティワン
2 YOUR TIME ユア・タイム: 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術 鈴木祐 河出書房新社
3 トヨタで学んだ「紙1枚!」で考え抜く技術 浅田すぐる 日本実業出版社
4 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ 宮口幸治 新潮社
5 「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 藤𠮷豊、小川真理子 日経BP
6 結局、腸が9割 名医が教える「腸」最強の健康法 川本徹 アスコム
7 超ミニマル主義 四角大輔 ダイヤモンド社
8 人前で「あがらない人」と「あがる人」の習慣 鳥谷朝代 明日香出版社
9 心のふたを開ける 青木仁志 アチーブメント出版
10 成長の技法 成長を止める七つの壁、壁を越える七つの技法 田坂広志 PHP研究所
■30代
順位 書籍名 著者名 出版社名
1 話し方で損する人 得する人 五百田達成 ディスカヴァー・トゥエンティワン
2 YOUR TIME ユア・タイム: 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術 鈴木祐 河出書房新社
3 超ミニマル主義 四角大輔 ダイヤモンド社
4 「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 藤𠮷豊、小川真理子 日経BP
5 トヨタで学んだ「紙1枚!」で考え抜く技術 浅田すぐる 日本実業出版社
6 部下のやる気はいらない 「一歩踏み出す」からはじめるコーチング 岩崎徹也 日本能率協会マネジメントセンター
7 自分の仕事をつくる 西村佳哲 筑摩書房
8 「僕たちのチーム」のつくりかた メンバーの強みを活かしきるリーダーシップ 伊藤羊一 ディスカヴァー・トゥエンティワン
9 できるリーダーは、「これ」しかやらない[聞き方・話し方編] メンバーが自ら動き出す「30の質問」 伊庭正康 PHP研究所
10 人前で「あがらない人」と「あがる人」の習慣 鳥谷朝代 明日香出版社
■40代
順位 書籍名 著者名 出版社名
1 話し方で損する人 得する人 五百田達成 ディスカヴァー・トゥエンティワン
2 トヨタで学んだ「紙1枚!」で考え抜く技術 浅田すぐる 日本実業出版社
3 YOUR TIME ユア・タイム: 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術 鈴木祐 河出書房新社
4 超ミニマル主義 四角大輔 ダイヤモンド社
5 部下のやる気はいらない 「一歩踏み出す」からはじめるコーチング 岩崎徹也 日本能率協会マネジメントセンター
6 オンライン脳 東北大学の緊急実験からわかった危険な大問題 川島隆太 アスコム
7 「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 藤𠮷豊、小川真理子 日経BP
8 結局、腸が9割 名医が教える「腸」最強の健康法 川本徹 アスコム
9 発達障害「グレーゾーン」 その正しい理解と克服法 岡田尊司 SBクリエイティブ
10 「僕たちのチーム」のつくりかた メンバーの強みを活かしきるリーダーシップ 伊藤羊一 ディスカヴァー・トゥエンティワン
■50代
順位 書籍名 著者名 出版社名
1 超ミニマル主義 四角大輔 ダイヤモンド社
2 話し方で損する人 得する人 五百田達成 ディスカヴァー・トゥエンティワン
3 トヨタで学んだ「紙1枚!」で考え抜く技術 浅田すぐる 日本実業出版社
4 部下のやる気はいらない 「一歩踏み出す」からはじめるコーチング 岩崎徹也 日本能率協会マネジメントセンター
5 結局、腸が9割 名医が教える「腸」最強の健康法 川本徹 アスコム
6 YOUR TIME ユア・タイム: 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術 鈴木祐 河出書房新社
7 「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 藤𠮷豊、小川真理子 日経BP
8 「僕たちのチーム」のつくりかた メンバーの強みを活かしきるリーダーシップ 伊藤羊一 ディスカヴァー・トゥエンティワン
9 人前で「あがらない人」と「あがる人」の習慣 鳥谷朝代 明日香出版社
10 自分の仕事をつくる 西村佳哲 筑摩書房
■60代
順位 書籍名 著者名 出版社名
1 結局、腸が9割 名医が教える「腸」最強の健康法 川本徹 アスコム
2 「心の掃除」の上手い人 下手な人 斎藤茂太 集英社
3 「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 藤𠮷豊、小川真理子 日経BP
4 話し方で損する人 得する人 五百田達成 ディスカヴァー・トゥエンティワン
5 超ミニマル主義 四角大輔 ダイヤモンド社
6 発達障害「グレーゾーン」 その正しい理解と克服法 岡田尊司 SBクリエイティブ
7 トヨタで学んだ「紙1枚!」で考え抜く技術 浅田すぐる 日本実業出版社
8 心のふたを開ける 青木仁志 アチーブメント出版
9 自分だけの強みが遊ぶように見つかる 適職の地図 土谷愛 かんき出版
10 部下のやる気はいらない 「一歩踏み出す」からはじめるコーチング 岩崎徹也 日本能率協会マネジメントセンター

「話し方で得する人」「あがらない人」になるには

 20代~40代で1位を占め、全世代でランクインしたのが、『話し方で損する人 得する人』(五百田達成著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)。累計50万部「話し方」シリーズの人気作では、相手に「好印象」を与えるか「悪印象」を与えるかについてアンケート調査を実施、その結果を収録しつつ、「得する」話し方を解説しています。

 20代、30代、50代でランクインした『人前で「あがらない人」と「あがる人」の習慣』(鳥谷朝代著、明日香出版社)は、自らも「あがり症」を克服し、6万5000人以上を克服に導いたという著者が「人前が怖くなくなる」スキルを説きます。話し方や伝え方をテーマとした作品は毎月ランキングに名を連ねますが、今月も。多くの人の悩みの種であり、関心の高さがうかがえます。

 ビジネスリーダーにとって「部下に何をどう伝えればいいのか」は重要な課題。『部下のやる気はいらない 「一歩踏み出す」からはじめるコーチング』(岩崎徹也著、日本能率協会マネジメントセンター)は、漠然としたやる気を求めるのではなく「行動のきっかけをデザインする」ことの大切さを説く1冊です。30代で6位、40代で5位、50代で4位と、部下が増えるごとに、その率い方や育て方に悩む人も増えているのだろう…と想像させられるランキング。『「僕たちのチーム」のつくりかた メンバーの強みを活かしきるリーダーシップ』(伊藤羊一著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)も30代~50代でランクインしています。

まず「手放す」ことから始まる

 50代で1位、全世代でランクインしたのが、『超ミニマル主義』(四角大輔著、ダイヤモンド社)。2012年刊のベストセラー『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』の著者による「余計なコト・モノを手放して身の回りをミニマル化、楽でシンプルな働き方を手に入れるための教科書」です。

 日々の仕事に追われるうちに、気づけば、机の周りには必要かどうかも判然としない資料の山ができていたり、社内外の複雑かつ理不尽な人間関係に巻き込まれていたり。そんなとき、その場しのぎを繰り返すだけでは、いずれ限界が…。必要なのは、悩ましい状況をしっかり整理して、シンプルな状態から再構築することに他なりません。

 20代~50代でランクインした『「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(藤𠮷豊、小川真理子著、日経BP)は、「文章術」「話し方」に続く「ベストセラー100冊」シリーズの最新刊。昨今注目を集めている「学び直し」に役立つ1冊として支持を得ているようです。「学び直し」と聞くと、過去に学び損ねた知識を改めて埋め合わせることのようにイメージする人がいるかもしれませんが、さにあらず。目指すべきは、現状に合わなくなった過去の常識や自分の中にある偏見などを洗い出して、今とこれからを生きていくのに必要なものの見方、捉え方を学び、身につけること。

 いかに手放すか。この年末年始、自らに問うてみてはいかがでしょうか。

(写真:Shutterstock)
(写真:Shutterstock)
2022年11月 必読の1冊 from flierランキング

『話し方で損する人 得する人』

五百田達成(著)
ディスカヴァー・トゥエンティワン
1210円
2022年7月25日刊

<おすすめポイント>

 あなたは自分の話し方に自信があるだろうか。要約者はもちろんない。親からは「あんたはいつも言葉足らず」、妻からは「ズバッと言われてショックを受けることがある」と評価されている。上司や同僚も、胸のうちにモヤモヤを抱えていることだろう。

 本書の著者、五百田達成氏は「伝えることのプロフェッショナル」だ。そんな五百田氏によると、世の中には2種類の人がいる。一人は、いつも和やかで、「あの人のためなら」とまわりが動いてくれる人。もう一人は、いつもイライラしていて、声をかけても人を動かせない人。この2人の違いは「話し方」にあるという。話し方次第で人間関係は良くも悪くもなるのだ。

 本書の特徴は「話し方で損する人」と「話し方で得する人」を対比させて示している点だ。損する話し方として、相手の話を要約する、すぐに質問をはさんで話の腰を折る、出欠の返事が遅い、「また誘ってください」と言う、ちょっと叱られるとすぐ落ち込む、などが挙げられている。ドキッとする人も多いだろう。

 「損得なんか抜きで、好きに話したい」「相手がどう思おうと関係ない」と思う人はきっと少ないはずだ。誰しも「得する話し方」をして、ストレスの少ない、笑顔あふれる人生を送りたいだろう。「これまで話し方で損をしてきたかもしれない」と感じた方は、本書を読んで「得する話し方」を学んでみてはいかがだろうか。
(ライター:Keisuke Yasuda)

リンク>>『話し方で損する人 得する人』| 本の要約サイト flier

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