疲れがたまり、朝に目が覚めても体が重い。休みの日はゴロゴロしてばかりいる……。「休み下手」だと生産性も落ちるばかり。令和のビジネスパーソンに必要なのは、戦略的に休んで心身を整えるスキルです。現役医師にしてベンチャー経営者が、自身も実践する効果的な休息法をまとめた『休養ベスト100』(加藤浩晃著、日経BP)から一部を抜粋してお届けします。今回は、1日のパフォーマンスを左右する朝食について。

 食事は体への影響が大きいことは誰もが知っています。しかし、忙しいと食事をいいかげんに済ませてしまいがちになり、そのせいで疲れが抜けなかったり、体調を崩してしまったりすることもあります。

 仕事が忙しくなると、疲れがとれなくて朝はなかなか起きられなくなり、朝食を抜いてしまう人もいるでしょう。昼や夜は、コンビニで買ったおにぎりや菓子パン、あるいはカップ麺のようなもので簡単に済ませてしまうことも。これでは体に必要な栄養が不足してしまいます。

朝食ならコントロールできる

 忙しくてもバランスよく栄養がとれて、パフォーマンスを落とさずに済む方法はないでしょうか。

 私は、朝食が最も重要だと考えています。昼や夜はビジネス目的の会食が入ることもありますが、朝食であれば自分で必ずコントロールできるからです。

 多くのビジネスパーソンにおすすめしたいのが、2種類の朝食を使い分けることです。 私は、「パフォーマンス食」と「補給食」を使い分けて用意することにしています。

朝食は2種類を使い分けるとよい(イラスト=髙柳 浩太郎)
朝食は2種類を使い分けるとよい(イラスト=髙柳 浩太郎)

 仕事のある通常の平日は、「パフォーマンス食」です。集中力を高め、バリバリと仕事をするための朝食です。私は以下のようなメニューにしています。

・卵料理、味噌汁、野菜ジュース、おにぎりのセット
・日によってアボカドやナッツ類を追加

 良質なたんぱく質がとれる卵料理、腸が喜ぶ発酵食品の味噌汁を基本として、食物繊維が豊富な野菜ジュース、そして主食のおにぎり。今日はパフォーマンスをさらに上げたいというときは、栄養価の高いアボカドやナッツ類を追加します。

 おにぎりは、玄米や雑穀米などを混ぜると、血糖値が上がりにくくなります。それに加え、良質な脂質・たんぱく質をバランスよくとることにより、脳と体にじわじわとエネルギーを供給できるのです。これが仕事において集中力を数時間持続させる秘訣です。

体調がよくないときは「補給食」

 一方、「補給食」は飲み会の翌日など、体力の回復が必要な朝にとるものです。仕事が忙しくて、朝に目が覚めても元気があまり感じられないようなときにもいいでしょう。

 私は以下のようなメニューにしています。

・バナナとプロテインドリンク
・ときには消化のよい温かいおかゆや、スムージーをプラス

 疲労回復に必要なビタミンB 群や抗酸化物質を意識的に補給し、体の回復をサポートしたいと思って食べています。

 朝はあまり時間がないですから、食事の準備にそれほど時間をかけられません。それでも必要な栄養がバランスよくとれて、かつ自分がおいしいと感じられるメニューを模索したいものです。

(写真:One/stock.adobe.com)
(写真:One/stock.adobe.com)

日経ビジネス電子版 2025年6月13日付の記事を転載]

“休むこと”は、立派な「投資」です。長時間働けば評価される時代ではなくなり、限られた時間で効率よく成果をあげることが求められています。20代であればムチャな働き方も可能かもしれませんが、30代、40代になると、上手に休むことでパフォーマンスを上げていかなければなりません。現役医師が実践し、多くのビジネスパーソンが効果を実感した休養を、余すことなく紹介します。

加藤 浩晃著/日経BP/1780円(税込み)