キャリアアップのため、将来の自分のために勉強したい。そのときに立ちはだかるのが「仕事と学びを両立させる壁」。日経Woman別冊 『私たちの「勉強&教養」大作戦』 から、忙しさに負けず、学び続けて結果を出した人たちの勉強法と工夫の実例を紹介します。
予備校の仲間と勉強会を結成。月間の勉強ノルマは100時間
コンサル企業への転職を機に、中小企業診断士の資格を取得した堀江咲智子さん。
「経営者と対話し、組織全体のコンサルティングを行うためには必須の資格でした」。しかし、合格率は5%ともいわれる狭き門。しかも当時は出産後で子どもが1歳。「帰宅後は疲れて勉強できず、夜9時に寝て、早朝4時から3時間勉強する生活に切り替えました」
予備校にも通い、有志で「月間の目標勉強時間100時間」の会を結成。お互いに叱咤激励しつつ勉強し、受験前の1年間の勉強量は1000時間を超えた。
「特に子育て中のママとは『受験できるチャンスは今回しかないね』と励まし合いました」
2年間の勉強で見事合格し、ファシリテーションや認定心理士の資格も取得。現在も学び続けている。

STUDY DATA
内容/中小企業診断士
期間/3年「子育て中の私に再挑戦はない、絶対に今年の試験で受かるんだと覚悟して挑みました」
手段/予備校
費用/学費など40万円
ある平日のタイムスケジュール
4:00 起床、 勉強
7:00 身支度、家事
8:00 保育園の送り、出社
9:00 始業
17:00 退社
18:00 保育園のお迎え
18:30 帰宅
21:00 就寝
休日の過ごし方
土曜日は午前10時から午後5時まで予備校で勉強。「当時は子どもが1歳だったので、家族に預けて通学していました。勉強に集中できる時間が持てたことに感謝です」
学びのきっかけは?
「新卒時に製造業の研究開発、デザイン、営業と異動して多面的な視点が必要だと実感。その後、コンサルティング企業に転職して経営者と対話することが増え、実務で必要性を感じて受験を決意」
学んでから変化は?
「一番の財産は『年間1000時間勉強できる体』を手に入れたこと(笑)。その後はファシリテーションを学んで複合的なスキルを習得、好きな仕事をしながら年収が100万円ほど上がりました」
堀江さんの成果を生む5つの工夫
工夫1. 分からない内容は付箋に書いてA3ノートにまとめる
事例で分からない部分は付箋に書き、A3ノートにまとめた。「中小企業診断士の試験はとにかく覚えることが多いため『ノートを見ればすべてが分かる』状態にし、心理的な負荷を軽減。付箋を書く、覚えたらはがす、を徹底しました」
工夫2. 利き手封印の電卓練習で試験対策
1度目の受験では問題の「0」と「6」を書き写し間違えて解答するという痛恨のミス! 「右手でペンを置いてから電卓を使うから、目視に失敗するんだと反省。数字から目を離さないよう左手で電卓を打つ練習をしました」
工夫3. 試験問題に合わせてペンを使い分け
勉強は文字を書く量に合わせてフリクションの0.3ミリ、0.4ミリ、0.5ミリを使い分け。「細かい文字を書くときは0.3ミリで。試験時はシャーペンの芯が自動で出てくるクルトガが勝負ペンでした」
工夫4. 予備校仲間と勉強時間表を共有しさぼらない!
有志18人で「月間の目標勉強時間100時間」の会を結成。各自が勉強時間を書き込み、達成率を共有していた。「勉強時間が足りない人には『連帯責任だからね!』と圧をかけ合っていました(笑)。自分も怠けるわけにはいかず、いい強制力になりました」
工夫5. 早起きを習慣化し勉強時間を確保
出産後に勉強を開始した堀江さん。終業後は子どもの夕飯、お風呂、寝かしつけとノンストップで勉強時間が捻出できなかった。「夜は子どもと一緒に寝て、早朝に勉強するように。頭が冴えている時間帯に勉強したほうが効果的でした」
日経Woman編/日経BP/1,320円(税込み)
取材・文/三浦香代子 写真/小野さやか





