2024年夏、五輪の祭典で盛り上がったパリ。その喧騒からやや東にずれた場所では、およそ230年前にサド侯爵がバスティーユ監獄で『ソドムの百二十日』を書いていた。ノンフィクション書籍『サド侯爵の呪い 伝説の手稿『ソドムの百二十日』がたどった数奇な運命』では、この問題作の流浪と、文学や手稿をめぐる強烈な人々などを描いている。この連載では、本書に関連するが詳しくは触れられていない、フランス史や文学史の印象的なエピソードを、翻訳を手掛けた中西史子さんと金原瑞人さんが紹介する。『サド侯爵の呪い』を読んでいなくても楽しめる内容です。[ナショナル ジオグラフィック日本版サイトより転載]