無意識に周囲に好かれようとしていない? つい冷たい飲み物を選んでいない? 感謝をするのは相手のため? 1つでも「はい」と答えた人は、心と体のサインを見落としているかもしれない。人間関係の疲れも、満たされない感覚も、小さな気づきと習慣で和らいでいく。毎日をもう少し楽に、穏やかに変えていくための3つの質問。日経ビジネス人文庫『心地よい自分が見つかる101の質問』(小林弘幸著)から抜粋・再構成してお届けする。
していませんか?
「人の悩みの9割は人間関係」といわれるほど、人との関係はストレス要因であり、自律神経を乱す大きな要素です。
そんな人間関係に関する、あなたなりの極意は何でしょうか。
自律神経の研究者として考えるなら、人間関係の極意は「好かれようとしない」。
これに尽きます。
私たちは「相手に好かれたい」ととりたてて思っているわけではないのに、つい「好かれようとする」「嫌われないようにする」行動を取りがちです。
職場の同僚に気を遣ったり、上司が気にいるような言動をしたり、友人の機嫌を損ねないようにするなど数え上げればキリがありません。
人にはそれぞれ性格がありますから、そのすべてを今すぐやめようとはいいません。
しかし「相手に好かれよう」とすればするほど、あなたはすり減っていきます。
ほんの少しでもいいので「相手に好かれようとしている言動」を減らしてみてください。
本当の効果を
感じていますか?
冷たいものより温かいものを飲んだほうが体にいい。
よくいわれることなので多くの人が知っているでしょう。
夏場はどうしても冷たいものを多く飲みたくなりますが、熱中症など特別な状況でない限り、温かいものを飲んだほうが体の状態はよくなります。
一番の理由は血流がよくなること。
じつは、外科手術をしているとその効果を目に見える形で感じることができます。
手術の際、必要な処置を終えると最後に温かいお湯で臓器を洗うのですが、これをすることによって、それまで紫色だった臓器がみるみるピンク色になっていきます。
血流がよくなり、臓器の状態がよくなっていることがはっきり見て取れるのです。
温かい飲み物を飲むと、体のなかで臓器が温められ、血流がよくなり、臓器の状態はよくなる――冷たい飲み物では起こらない現象です。
ぜひ温かい飲み物を選んでください。
「誰のため」にするものですか?
2年前の年末に父が亡くなり、その関係で翌年は年始から旧知のさまざまな人たちに会い、お礼を伝える機会をたくさん持ちました。
父がお世話になった方はもちろん、私自身がお世話になった方々も少なくありません。
以前の私ならそうした会合を開くのはやや面倒だと感じていたかもしれません。
でも、たくさんの人に会い、何度もそうした機会を持つ度に、私自身が癒やされ、満たされていく感覚を存分に味わいました。
「感謝は自律神経にいい」ということはわかっていましたが、感謝を形にすることで、自分の心が癒やされ、整っていく。そのリアルな体験をしたことは私にとって意味のある出来事でした。
感謝とは相手のためにするものではありません。
感謝をすることで、自分自身が満たされ、穏やかな気持ちになれる。
私は今、心からそう感じることができます。あなたはどうでしょうか。

『 心地よい自分が見つかる101の質問 』
自律神経研究の第一人者が提案する、まったく新しい「整え」の習慣。「問い」に向き合うことで、忘れていた「自分にとって本当に大事なこと」がもう一度くっきり見えてくる。人間関係、生活習慣、自分自身を軌道修正したい人にぴったり。
小林弘幸著/日本経済新聞出版/880円(税込み)
