内容紹介

機能性・エビデンスだけで売る時代の終焉! キシリトールでゼロから2000億円の市場を創った著者が、「ナナメずらし」「関係性のリデザイン」など、生活者視点の成功法則を公開!

ウェルビーイングで、これまでのビジネスが180度変わる!
身体的な健康をゴールとした「ヘルス」から、
身体と心の健康を目指した「ウェルネス」を経て、
より自分らしく生きることを目指す「ウェルビーイング」の時代へ。
「生活者のウェルビーイングをどう実現するか」──新たな時代を生き抜くための、 生活者視点のマーケティングを解説する。

●編著者からのメッセージ
2015年にスタートした機能性表示食品制度により、特定の健康効果をうたう健康食品が市場には溢れています。しかし、その中でもヒット商品と呼べるものは限られ、市場は当初の期待通りには広がっていません。そんな中、注目を集めているのが、「ウェルビーイング(Well-being)」という潮流です。
意味合いとしては、「健康の先にある、これからの時代・社会における新しい幸せの形」として用いられることが多いように見受けられます。
(中略)
ある時期から、生活者にとって健康になることは「ゴール」ではなく「幸せになるための必要条件」と位置付けるべきであり、「ヘルスケア」「ウェルネス」の先にある「ウェルビーイング」という概念こそが食と健康を考えるうえで必要不可欠であると考えるようになりました。
本書では、変化してきた幸せの形から今求められるウェルビーイングとは何か、時代の変遷をとらえながら、現代に必要なヘルスケアビジネスについて考えていきます。
この書籍を通して、今後求められるヘルスケアフードのあり方を考えるきっかけになれば幸いです。(本書「まえがき」より)

目次

Chapter 1 幸せの基盤が変わり始めた! 今、求められる「幸せの形」

・マーケットは「ウェルビーイング」をもとに再編される
・効果はドングリの背比べ。健康食品の現実
・コロナ禍による行動様式の変化と人生100年時代の到来
・人々は「ウェルビーイング」を求めている
●ウェルビーイングで、これまでのビジネスが180度変わる!
・健康食品市場に広がる「期待値ギャップ」
・ウェルビーイング先進国米国と日本の状況
<Column> 現代版幸福論――改めて「ウェルビーイング」とは何か?
●現代に求められる幸福の要素
・「お金があれば幸せ」とは単純にいかない
・身体的健康を追求すれば、必ず幸せになれるのか?
・他者とのつながりを重視する「日本的ウェルビーイング」
●「ただ食べる」時代は終わった 食のウェルビーイングとは?
・あちらを立てれば、こちらが立たず……
・オキシトシン的幸福とは? 幸せが体内に及ぼす影響
・おいしさとウェルビーイングの関係性

Special Talk 求められるウェルビーイング産業への変革と意識改革!
──食の機能性で売る時代の終焉
株式会社グローバルニュートリショングループ代表取締役 武田 猛 氏
株式会社インテグレート代表取締役CEO 藤田 康人

Chapter 2 機能性やエビデンスだけでは売れない時代に、何が必要か?

・生活者の欲求を見抜く! 顧客視点のマーケティング
・関係性のリデザインとは? キシリトールの場合
・「ナナメずらし」を活用すれば、ウェルビーイングは伝わりやすくなる
・「ナナメずらし」とは? 具体例から学ぶ、商品コンセプト開発
・「中の人」が見落としがちな視点をカバーする! ナナメずらしのポイント
・ウェルビーイングは、人の心に立ち戻ることで見えてくる

Chapter 3 ウェルビーイング時代の未病ケアアプローチ

・消費者の健康状況を細分化する
・ウェルビーイング時代に注目すべき、2つの領域
●【コンセプト1】 ホメオスタシス
・コロナ禍で高まるホメオスタシス(恒常性)維持への関心
・自然治癒を促す伝統医療
・ホメオスタシスを維持する食事
・身体のバランスを調整するCBDの働き
●【コンセプト2】 細胞老化
・細胞は生命を構成する最小単位
・細胞の健康を脅かすリスクとは
・健康を保つために体に備わっているプログラム
・細胞分裂できなくなった「老化細胞」
・最先端のライフサイエンスによる細胞の健康法

Chapter 4 最新研究と具体的な取り組み

Section1 人生100歳時代に必須 「老化」時計を遅らせる新研究
Section2 細胞が若返るオートファジー機能 活性化で老いを抑制
Section3 脂肪、糖、塩 どれを取りすぎても老化が加速
Section4 歯周病が健康寿命を縮める 糖尿病や認知症にも悪影響
Section5 寿命を縮める口腔機能低下 若々しく生きるケア法とは
Section6 筋肉量は心身の健康指標 朝のたんぱく質摂取で維持を
Section7 若い腸年齢が健康長寿のもと 食物繊維の摂取がカギ
Section8 脳と腸の意外な関係、認知症にも影響 和食で健康を守る
Section9 ホメオスタシスをつかさどる腸内細菌叢 「層別化」で健康寄与度を高める
Section10 ホメオスタシス維持のために 隠れた身体指標を知り、必要な対策につなげる
Section11 「老化細胞」除去で健康長寿へ 紫外線防止や禁煙がカギ