副業で月10万円を安定して稼ぐのは簡単なことではない。副業をいくつも行う「複業」が現実的な選択肢になる。そもそも仕事を探すには? 注意点は? 各種メディアで人気の副業評論家が11の具体策を教える。ビジネスパーソンが始めやすい「地方に貢献型」の概要と利点、収益モデルも併せて解説。日経ビジネス人文庫『副業・複業・ひとり社長で年金に月プラス10万円を得る方法』(藤木俊明著)から抜粋・再構成してお届けする。

副業をかけ持つ「複業」

 副業で月10万円を安定して稼ぐということは、意外と簡単なことではありません。
 副業をいくつも行う「複業」が現実的です。

 副業を探すには、主に3つの方法があります。

  • ネットなどの媒体で探す
  • 地元(公的機関など)で探す
  • 知り合いに頼んで探す

 「地元(公的機関など)で探す」は新聞の折り込みチラシや、スーパーなどに置いてある無料アルバイト募集冊子などで探す、あるいはハローワークなどで探す方法です。

 「知り合いに頼んで探す」は会社で関わった同じ業界や取引先の方など社会で醸成した人的ネットワーク、あるいは趣味や地域の活動でできたつながりを活かすパターンです。
 これが意外に効果的なのです。やはり「人柄が知られている」から紹介してもらいやすいのでしょう。
 しかし、そもそもそんなことを頼める知り合いがいないという人も多いはずです。

 とすると、一般的には、「ネットなどの媒体で探す」ことになります。
 ここで使うのが「仲介プラットフォーム」です。

まずはネットで下調べ

 ここで言う「仲介プラットフォーム」とは、仕事をしたい人と仕事をお願いしたい人とをつなぐ“仲介者”の役割を果たすネット副業のサービスで、両者の最適なマッチングを目指す企業により、ウェブ上で展開されています。

 ほとんどの仲介プラットフォームは登録しなくても、どんな案件があるのか、閲覧することができますので、まずはいろいろな仲介プラットフォームをのぞき見するところから始めるのがいいでしょう。情報収集からです。

登録して詳しい内容を知る

 紹介されている案件や運営会社の情報などを確認し、問題ないと判断したら登録して、より詳しい情報を見てみます。

 ほとんどの仲介プラットフォームは「登録無料」で、お金のやり取りの際に所定の手数料を差し引く仕組みです。
 「この仕事を始めるのにこの教材を買ってください」などと、入会時に費用を要求する仲介プラットフォームは疑ってかかったほうがよいでしょう。

 また、マッチングでなく、ずばりアルバイト案件そのものを紹介するサービスもあります(「フロムエーナビ」や「バイトル」「マイナビバイト」など)。
 40~60代の人が学生時代に読んでいたアルバイト情報誌がそのままウェブになったようなものです。

 若い人向けの案件が多いですが、「シニア向け」というキーワードを足して検索すると、より必要な情報が見られるはずです。

自社の就業規則を必ず確認

 在職中に副業を開始しようという人は、まず、会社が副業を容認しているかどうかを確認する必要があります。
 たとえ会社が副業を容認していても、「本業に差し支えるほどハードな副業」「社会的に問題がある副業」「同業他社で行う副業」は社会通念上認められないでしょう。

 また、言うまでもありませんが「情報漏洩」は絶対にNGです。この点にはくれぐれも注意してください。

11の方法で考えてみよう

 私が考える、「年金プラ10」を無理なく実現する11の「副業・複業」は次の通りです。

  • [方法1]会社で身につけた知識・経験・技術を活かす(スキルシェア①)
  • [方法2]趣味や好きなことの知識・経験・技術を活かす(スキルシェア②)
  • [方法3]趣味や好きなことの知識・経験・技術を活かす(販売・請負)
  • [方法4]ネットで請け負う短期間の作業(クラウドソーシング)
  • [方法5]自分の店を持つ(リアル店舗/ネット通販)
  • [方法6]遊休資産を活かす(シェアリングエコノミー)
  • [方法7]書き手になる
  • [方法8]地方に貢献する
  • [方法9]「昭和なアルバイト」を始める
  • [方法10]「マイクロ副業」からゆるくスタート
  • [方法11]資格取得と将来を見据えた「試運転」

 「自分のキャリアならこれができそう」「畑違いだけれどずっとやってみたかった」など、あれこれ楽しく想像しながら考えてみるのがいいでしょう。

「地方に貢献する」副業の概要

 次に、11の方法の中から「方法8 地方に貢献する」を説明しましょう。
 ビジネスパーソンが比較的始めやすいもので、関心が高い人も多いものです。

 今、人材不足から「複業人材」を求める地方自治体や地方の企業が増えています
 ボランティアの案件や報酬が提示されている案件などさまざまですが、そういった情報を取りまとめた仲介プラットフォームもいろいろ登場しています。

 そのような仲介プラットフォームや報道を見ると「IT活用に対するサポート」「広報に関するサポート」「マーケティング、新規事業に関するサポート」などの案件が多いようで、リモートで副業として従事してもらって構わないという条件の募集も増えています。

 副業で従事することが可能なら、また興味のある自治体であれば詳しく話を聞いてみてもいいかもしれません。
 会社とは関係ない人的ネットワークができ、自分になじみの地域ができることは、セカンドライフに有益です。

「地方に貢献する」副業の始め方

 地方自治体の複業人材募集は、その都度自治体から発表されることが多いので、報道のチェックが中心となります。
 地方自治体では、兵庫県神戸市の「複業クラウド for Public」のように、仲介プラットフォームと提携して通年募集しているところもあります。

「地方に貢献する」副業の収益モデル

 肝心の報酬ですが、自治体によって取り決めなどはバラバラですし、金額もそんなに高いものではありません

 ただし、地方自治体の仕事や地方の中小企業の課題解決などに、無償のボランティアではなく報酬をいただきながら取り組めることは、知見を蓄え、人的ネットワークを醸成していくことに大きく役立つと考えます。
 会社に在籍中の人には、本業のヒントになることもあるのではないでしょうか。

 また、「自分の会社は副業を解禁しているのに、申請しづらい」という環境の場合、「地方創生に関わる副業」「地方の自治体や中小企業の課題を解決する有償ボランティア的な副業」をやりたいという内容は、申請しやすいという話はよく聞きます。

※本書は特定のサービスやサイト、職種、ビジネスを推奨するものではありません。
※副業・複業・創業に当たっては、必ず所属組織の規定などを確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。
リモートワークで地方自治体に貢献する仕事もある(写真:Takahiro/stock.adobe.com)
リモートワークで地方自治体に貢献する仕事もある(写真:Takahiro/stock.adobe.com)
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