不確実性の高まる世界情勢、高市新政権への期待、労働人口の減少、AI(人工知能)のさらなる進化……どの業界に飛躍のチャンスがあり、企業はどう備えるべきなのか。幅広いシーンで活用されている『日経業界地図 2026年版』から、要注目分野の「業界地図」を紹介する。国家戦略技術6分野に指定され、いま最も注目されているAIに関連する「AIビジネス」業界をとりあげる。

 1956年、米ダートマス大学で開かれた共同研究会で「人工知能(AI)」という言葉が生まれた。文章や画像、プログラミングコードなどを出力する「生成AI」の導入が広がる。

画像のクリックで拡大表示
画像のクリックで拡大表示

最近の動向

 米国発の生成AIの開発ラッシュに伴い、国内でもAI開発や導入、環境整備の動きが引き続き過熱する。米ビッグテックのサービスを取り入れるとともに、独自の大規模言語モデル(LLM)の開発競争を進めている。

 プログラミング支援や自動車の自動運転、医師による論文検索支援など、様々な領域向けに生成AIを活用したサービスが登場。AIが自律的にタスクを処理する「AIエージェント」を使ったサービスの開発や導入も広がり、仕事の自動化が進んでいる。

 利活用に向け、希望する生成物を出力するための適切なプロンプト(指示文)を入力する職種「プロンプトエンジニア」といったAI人材が注目され、求人も活発だ。

 また業務利用における社内ルールの制定や、「CAIO(最高AI責任者)」と呼ばれる役職など組織としての環境づくりも進む。

画像のクリックで拡大表示
画像のクリックで拡大表示

業界規模

世界のAI市場規模:2335億ドル(33兆6473億円)(2024年、フォーチュン・ビジネス・インサイツ)

キーワード

【大規模言語モデル(LLM)】
生成AIの基盤となる技術で、オープンAIの「o1」やグーグルの「Gemini」などが有名。性能を左右するパラメーターの数を増やし、膨大な文書データを学ばせたことで、AIの言語能力が高まった。

業界団体等

日本ロボット学会(RSJ):東京都文京区本郷2-19-7ブルービルディング https://www.rsj.or.jp
日本ディープラーニング協会(JDLA):東京都千代田区大手町2-2-1新大手町ビル https://www.jdla.org

日経クロステック 2026年1月9日付の記事を転載]

業界の基本が1分でわかる! 『日経業界地図 2026年版』では、過去最多の201業界、4900企業・団体を収録。日経記者が総力をあげて取材し、業界ごとに企業の提携・勢力関係を図解で示します。企画や提案に役立つ巻頭特集を拡充し、業界規模グラフなどでより見やすく、より使いやすくなりました。

日本経済新聞社編/日本経済新聞出版/1980円(税込み)
親子で挑むキャリア形成 納得の内定への第一歩! 巻頭インタビューは小説家の朝井リョウさんとJAXA宇宙飛行士の米田あゆさん。今、就活生やその保護者/親が気になっている「就職人気企業ランキング」や、自己分析・ES・インターンシップ対策はもちろん、注目31業界の動向・売上・年収がわかる業界地図、「親世代にもっと知ってほしい注目企業」まで幅広く収録。

日本経済新聞出版編/日本経済新聞出版/1760円(税込み)