不確実性の高まる世界情勢、高市新政権への期待、労働人口の減少、AI(人工知能)のさらなる進化……どの業界に飛躍のチャンスがあり、企業はどう備えるべきなのか。幅広いシーンで活用されている『日経業界地図 2026年版』から、要注目分野の「業界地図」を紹介する。今回はDX需要を追い風に市場が拡大する「クラウドサービス」業界だ。
クラウドサービスとは、IT企業などが自社のデータセンターに保有するソフトウエアやハードウエア、データなどを、インターネット経由でユーザーに提供するサービスのこと。一般に利用量に応じて料金を支払う。無料で使えるサービスも多い。
最近の動向
米ガートナーによると、複数の企業や個人が共同で利用するパブリッククラウドサービスの2025年の世界市場規模は、前年比17%増の6966億ドルの見込み。堅調なDX(デジタルトランスフォーメーション)需要を追い風に拡大基調が続く。
加えて、膨大なデータ処理を必要とする生成AI(人工知能)の普及が成長に拍車をかけている。
世界のクラウド市場ではアマゾン、マイクロソフト、グーグルの米IT大手3社が合計で3分の2のシェアを握る。アジア圏ではアリババ集団などの中国勢が存在感を確保している。
国内では、米IT大手がクラウドの運営基盤となるデータセンターに投資を続けている。クラウド需要への対応に加え、機密情報の保管場所を日本国内に限定したいという政府や企業のニーズに応える狙いがある。
業界規模
世界のパブリッククラウドサービス市場:6966億ドル(100兆3800億円)(2025年予測、米ガートナー、25年3月発表)
キーワード
【ソブリンクラウド】
顧客が機密データなどを自国のデータセンターで保管・処理できるようにするクラウドサービス。経済安全保障の観点から世界的に需要が高まりつつある。
業界団体等
日本クラウド産業協会:東京都品川区西五反田7-3-1 たつみビル https://www.aspicjapan.org/
[日経クロステック 2026年1月14日付の記事を転載]
日本経済新聞社編/日本経済新聞出版/1980円(税込み)
日本経済新聞出版編/日本経済新聞出版/1760円(税込み)





