不確実性の高まる世界情勢、高市新政権への期待、労働人口の減少、AI(人工知能)のさらなる進化……どの業界に飛躍のチャンスがあり、企業はどう備えるべきなのか。幅広いシーンで活用されている『日経業界地図 2026年版』から、要注目分野の「業界地図」を紹介する。今回は高価格帯・低価格帯の二極化が進む「スマートフォン」業界だ。
2007年に米アップルの人気端末「iPhone」が世界で発売されて以降、「ガラケー」と呼ばれる通話機能をメインとした機種からスマートフォンへの機種変更の需要を取り込んで市場が成長してきた。近年はデータ処理機能など基本性能の成熟で買い替えサイクルが長期化している。
国内では総務省のスマホ割引規制などの影響で市場が停滞し、23年には京セラが事業を縮小、バルミューダがスマホ事業から撤退、FCNTが倒産した。中・低価格帯では、調達力に強みをもつ中国メーカーの存在感が高まっている。
最近の動向
10万円を超える高価格帯と2万~3万円の低価格帯の二極化が進む。
高価格帯では、2023年に米グーグルが人工知能(AI)機能を搭載したスマホを発売したことを皮切りに、サムスン電子などが「AIスマホ」を発売。端末上でAI処理を行い、文章の要約や写真の編集ができることを売りにする。
低価格帯では価格競争力のある中国勢が新興国を中心にシェアを拡大している。アフリカで高いシェアをもつトランシオンの24年のスマホ出荷台数は23年比で12.7%増えた。
業界規模
スマートフォンの世界出荷台数:12億3880万台(2024年、米IDC)
キーワード
【AIスマホ】
スマホのデバイス上でAI処理をするスマホ。画像編集や文章の要約・リアルタイム翻訳などができる。高価格帯市場をけん引するとして注目が集まる。
[日経クロステック 2025年12月26日付の記事を転載]
日本経済新聞社編/日本経済新聞出版/1980円(税込み)
日本経済新聞出版編/日本経済新聞出版/1760円(税込み)



