不確実性の高まる世界情勢、高市新政権への期待、労働人口の減少、AI(人工知能)のさらなる進化……どの業界に飛躍のチャンスがあり、企業はどう備えるべきなのか。幅広いシーンで活用されている『日経業界地図 2026年版』から、要注目分野の「業界地図」を紹介する。今回はDX需要が継続する「ITサービス(SIer)」業界を見ていこう。
企業や団体の情報システムを構築・運用するサービス。銀行や鉄道、税金や年金、各種インターネットサービスなど広く社会を支えている。
大手が頂点に立ち、中小のソフト会社が多重的に下請けに回る「ITゼネコン」構造が伝統的。昨今は大型再編も相次ぐ。エンジニア不足を背景に、まとまった人材を一気に獲得できるM&Aのメリットが意識されている。
最近の動向
調査会社のIDCジャパンによると、2024年の国内ITサービス市場は前年比7.4%増の7兆205億円。官公庁の大型システム刷新や、地方自治体のシステム標準化がけん引した。
25年以降は、24年から続く老朽化システムの刷新需要に加え、人工知能(AI)の利活用に向けた投資が増える。IDCは24年から29年までの年間平均成長率を6.6%と予測。29年には9兆6625億円になる見通しだ。
経済産業省は25年以降にIT業界の人手不足が深刻になるとみて、「25年の崖」と名付けて警鐘を鳴らす。30年には国内のIT人材が最大79万人不足すると試算する。各社はAI活用によりシステム開発など生産性向上を急ぐ。
業界規模
国内ITサービス市場:7兆205億円(2024年、IDCジャパン、25年3月発表)
キーワード
【コンサルティング】
DX需要が高まり、システム開発と経営改革をセットで求めるプロジェクトが増えている。各社は需要の変化を捉えるためにコンサルを増やし、経営目線での提案力に磨きをかけている。
業界団体等
情報サービス産業協会(JISA):東京都千代田区内神田2-3-4 S-GATE大手町北 https://www.jisa.or.jp/
[日経クロステック 2025年12月23日付の記事を転載]
日本経済新聞社編/日本経済新聞出版/1980円(税込み)
日本経済新聞出版編/日本経済新聞出版/1760円(税込み)





