不確実性の高まる世界情勢、高市新政権への期待、労働人口の減少、AI(人工知能)のさらなる進化……どの業界に飛躍のチャンスがあり、企業はどう備えるべきなのか。幅広いシーンで活用されている『日経業界地図 2026年版』から、要注目分野の「業界地図」を紹介する。今回は個人向け金融サービスの競争が激化する「キャッシュレス決済」業界を見ていこう。
現金を使わずお金のやり取りをするキャッシュレス決済のひとつである、クレジットカードは1960年に日本ダイナースクラブが発行したもので、現金に次いで利用が多い。21世紀に入り「Suica(スイカ)」など交通系ICカードが広く普及し、2010年代後半からQRコード決済も浸透し始めた。
最近の動向
経済産業省によると、2024年のキャッシュレス決済額は23年比11%増の141兆円だった。主力のクレジットカードの堅調な成長とQRコード決済がけん引し、政府目標の4割を達成した。
政府は銀行口座を介さず、スマートフォン(スマホ)決済アプリなどで直接給与を受け取れるようになる「給与のデジタル払い」を解禁した。PayPayや楽天Edyなど4社が新たに認定された。1人あたりの口座上限額は100万円で、利用者は金融機関に足を運んだり、残高にチャージしたりする手間を省ける。
サカイ引越センターや吉野家などの大手も導入した。デジタル払い解禁で今後更にキャッシュレス決済は拡大していく見通しだ。
業界規模
国内キャッシュレス決済市場:141兆円(2024年、23年比約11%増、経済産業省)
キーワード
【QRコード決済】
スマートフォン(スマホ)のカメラ機能を使ってQRコードを読み取るだけで支払いが完了する。導入コストが低く利用が急速に拡大している。ただ一部では決済手数料負担から導入をやめる動きも。
[日経クロステック 2026年1月8日付の記事を転載]
日本経済新聞社編/日本経済新聞出版/1980円(税込み)
日本経済新聞出版編/日本経済新聞出版/1760円(税込み)



