不確実性の高まる世界情勢、高市新政権への期待、労働人口の減少、AI(人工知能)のさらなる進化……どの業界に飛躍のチャンスがあり、企業はどう備えるべきなのか。幅広いシーンで活用されている『日経業界地図 2026年版』から、要注目分野の「業界地図」を紹介する。10月にビットコインが最高値を更新したことで注目を集めた「暗号資産(仮想通貨)」業界を見ていこう。
インターネット上で取引でき、ブロックチェーン技術で発行・管理されるデジタル資産を指す。サトシ・ナカモトの論文を基に誕生したビットコインが代表的。仮想通貨交換業者で売買できる。投資目的での保有や、送金や支払いの手段として利用される。仮想通貨が一般的な呼び名だったが、2020年施行の改正資金決済法で「暗号資産」が正式名称になった。
最近の動向
米国を「仮想通貨大国」にするとの考えを示すトランプ米大統領の政策展開に期待が高まっている。同氏は仮想通貨の戦略備蓄に向けた大統領令に署名した。米州政府の保有を可能にする州法成立も相次ぐ。
企業による大口取引も活発化している。ビットコイン価格は上昇し、2025年7月に12万ドル台を付けて最高値を更新した。
流出対策が課題だ。24年にはDMMビットコインで482億円相当のビットコインが不正流出し、同社は廃業した。業界では仮想通貨を管理するウォレット(電子財布)の運用方法を再点検する動きが出ている。
国内の仮想通貨の現物取引高は、5兆円超だった21年5月を下回る状況が続く。
業界規模
仮想通貨の時価総額:約484兆8800億円(2025年7月4日時点、コインマーケットキャップ)
キーワード
【仮想通貨ETF】
仮想通貨で運用する上場投資信託(ETF)。仮想通貨そのものを保有しなくても投資できる手段として、機関投資家や個人の資金が流入。ビットコインのETFが主流だが、ほかの仮想通貨にも広がってきている。
[日経クロステック 2026年1月7日付の記事を転載]
日本経済新聞社編/日本経済新聞出版/1980円(税込み)
日本経済新聞出版編/日本経済新聞出版/1760円(税込み)



