不確実性の高まる世界情勢、高市新政権への期待、労働人口の減少、AI(人工知能)のさらなる進化……どの業界に飛躍のチャンスがあり、企業はどう備えるべきなのか。幅広いシーンで活用されている『日経業界地図 2026年版』から、要注目分野の「業界地図」を紹介する。今回は大手各社の動向が注目される「戸建て住宅」業界を見ていこう。
顧客の要望に応じて建てる注文住宅や、土地に建物を建ててから売る分譲住宅がある。大手10社でもシェアは35%程度。工務店などの存在が大きい。
最近の動向
建築着工統計調査によると、2024年度の新設住宅着工戸数は23年度比2%増の81万6388戸と、3年ぶりに増加した。しかし、戸建ては2%減の34万5587戸だった。特に注文住宅は設計から建築までの工期が長く、人件費の上昇などにより建築費が膨らみやすい。
地価や建設コストの上昇により販売価格も上がっているのに加え、物価高の影響で購入マインドが低下している。住宅ローン金利が上がる前の駆け込み需要なども見られず、縮小する国内市場に対応し事業の多角化が進む。
大手は米国などの海外事業拡大のほか、マンション事業などに力を入れる。買収や現地企業との協業などを進めて事業の柱を増やし、成長を図る。
共働き世帯の増加やオフィス回帰で、オフィスに近い都市部を志向する消費者が増えている。利便性の優れたエリアは、地価の上昇でさらに住宅価格が上がる懸念もある。
業界規模
戸建て新設住宅着工戸数:34万5587戸(2024年度、国土交通省)
キーワード
【金利のある世界】
大手銀行やネット銀行は固定型の住宅ローン金利の引き上げに動く。住宅購入者の約7割が選ぶ変動型の上昇懸念も高まっている。
業界団体等
住宅生産団体連合会:東京都千代田区六番町3番地 六番町SKビル https://www.judanren.or.jp/
プレハブ建築協会:東京都千代田区麹町2-14-2麹町NKビル https://www.purekyo.or.jp/
[日経クロステック 2025年12月23日付の記事を転載]
日本経済新聞社編/日本経済新聞出版/1980円(税込み)
日本経済新聞出版編/日本経済新聞出版/1760円(税込み)



