この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日はマリサ・G・フランコ(著)、松丸さとみ(訳)の『 FRIENDSHIP(フレンドシップ) 友情のためにすることは体にも心にもいい 』。FRIENDSHIP編集チームによる「日本版・まえがき」をお届けします。
【日本版・まえがき】
人生が変わる体験が、友達によって起こる
あなたは友達が多い方でしょうか?
それとも少ない方ですか?
友達はいるけれど、本当の友達は実は少ないかもしれない、などと思う人もいるかもしれません。
大人になると、新しい友達、それも仲のいい友達をつくるのは難しいものです。新しく友達をつくることや、友情を維持する方法などは、学校などで教わるものではありません。各自が自己流で行うものだけに、「これが完全に正解だ」と思えるようなことは、けっこう少ないのではないでしょうか。
著者のマリサ・フランコは、心理学者であり、友情の研究者でもあります。
この本は、彼女の研究や実体験、さまざまな人へのインタビュー、あらゆる論文をバックボーンに書かれています。
「『独身おじさん友達いない』問題が意外に深刻」といった記事がSNSをにぎわせたことがありました。友達がいないことは、この問題が示唆する「孤独」や「社会からの疎外」以外にも、実はさまざまな問題をはらんでいます。
たとえば、健康。友情は体にいいという研究結果があります。
友情は死亡リスクを45%も下げ、孤独がもたらす一日15本の喫煙に匹敵する健康リスクを回避させてくれ、最強のうつ予防策になるとさえいわれています。入院をした人も、自分を心から心配してくれる友人がひとりでもいる方が予後がいいともいわれます。
しかし、友情の効果はそれだけではありません。
友達は、あなたが満たされた人生を送るために必要な「人となり」にとっても不可欠な存在です。共感する力を育て、人格をよくするのです。友人のいいところを取り込めるので、さまざまな友人と過ごすと、自分の可能性も広がります。
自分自身を理解することは、その人の深みになるとはよく言われますが、この本の中で、著者のマリサは、自分の「秘密」を受け入れることは人間に大きな成長をもたらすと書いています。秘密とは、絶対に他人に隠しておきたいこと、つまり自分では欠点や恥だと思っていることです。
本書では、子どもの頃から、ある理由のせいで10年以上ウソをつき続けている女性の例が出てきます。彼女は周囲のみんなをだましていることで、ずっと罪悪感を抱えています。
彼女は勇気を出して友達にこの秘密を打ち明けるのですが、その結果、何が起こったかはぜひ本文を読んでみてください。人生が変わるような体験が、友達という存在のおかげで起こるということがよくわかります。
「自己肯定感をあげる」「自分を愛そう」などとよく言われますが、これはいくらがんばってもひとりではできません。
困っているときに、誰かに支えてもらえたという経験があってはじめて、自分の価値を知れるようになります。親しい他人がいないとできないのです。
子どものときに育った環境は人格に影響するものです。でももし不幸にも、あなたの育った家庭環境が好ましいものでなかったとしても、心配しないでください。いい影響は友達が与えてくれます。大人になってからでももちろん大丈夫。
本書は、実際に友達をどうつくればいいかも教えてくれます。
ポイントは、「声をかけるのは自分から」。友達は自然にできるものではありません。
たとえば、大人になって友達をつくるには、最初のうちは何度も会う必要があります。一回どこかで会ってすぐに友達になるのは難しいので、何度も会えるクラブやスクールに通ってみましょう。
どんな人と友達になるべきかも書いています。近所に住んでいる人、第一印象がいい人、趣味が合って話が弾みそうな人が、友達として相性がよさそうです。
ひとつ大切なことは、友達づくりや維持できるか否かは、運ではなく、自分自身にかかっていると知ることです。ほかにも、「気前がいい人ほど、友達が多い」「意地悪な人は、ステータスは手に入るかもしれないが友達はできない」など、友情に関する知見がこの本には詰まっています。
また、本書を読めば、自分がどんな性格であり、それによって友達とどういうつきあいをするのかもわかります。「愛着理論」をベースにしたものですが、本文を読むと、ほかの人から見て自分がどんな「友人」なのかも知ることができます。
本書の重要なメッセージは、「よりよい友人を持つ人は、よりよい人である」ということです。すてきな友達がほしいなら、まずは自分が、友達になりたいと思う人物になりましょう。
友情を維持するための行動すべてが、あなたの人生をよくすることにつながります。ぜひ、本書を読んで、豊かな友情を育て、豊かな人生にしましょう!
FRIENDSHIP編集チーム
翻訳・松丸さとみ、編集・中野亜海
【目次】









